4月15日早朝5時、愛川欽也さん(享年80)が肺がんのため都内の自宅で息を引き取った。悲しみの淵にいる妻・うつみ宮土理(71才)を複雑な想いで見つめている女性がいた。愛川さんの前妻だ。愛川は前妻と2人の子供と別れ、うつみとの再婚を選んだ過去がある。
「離婚時、愛川さんは都内の自宅や貯金など、全財産を前妻に残してまでうつみさんとの生活を選んだ。
でも、それで彼女が全てに納得したわけではありません。離婚翌日に結婚という思いやりのなさ。とくにあの時お嬢さんは18才。多感な年頃にこんな仕打ちを…と言葉にできない思いを抱えていました。だからこそ、そんな思いをさせてまで奪っておきながら自由気ままに生活しているように見えるうつみさんに対しても許せない気持ちが大きいんでしょう」(前妻の知人)
前妻は今も、以前家族4人で暮らした自宅で日々を送る。17日の葬儀に長男、長女は参列したが前妻は姿を見せなかった。
「前妻とうつみさんの間に生じているこの溝が今、思わぬ火種になりつつあるんです」(芸能関係者)
生前、愛川さんが持っていた資産は、都内の自宅と土地、そして中目黒の劇場と土地など合わせて10億円は下らないという。法律通りの分配であれば、遺産はうつみが2分の1、前妻の2人の子供たちが4分の1ずつ相続することになる。
「でも、うつみさんにしてみれば、愛川さんは劇場を作ったり、飲食業に手を出して失敗したりと、むしろ借金が多くて、不動産以外の資産は全て彼女が稼いだものだそうです。うつみさんは、それら全てが愛川さんの遺産扱いになって前妻の子供たちにも分配されることを考えると、なんとなくざわざわとした気持ちだそうです」(愛川さんの知人)
一方、愛川さん自身は、死の間際、うつみだけでなく、前妻や子供、そして晩年のパートナー的存在であった劇団キンキン塾所属の女優・任漢香(38才)へも思いを馳せていたという。
「愛川さんからすれば、みんな家族ですからね。前妻や子供、愛人の任さんに対しても、“責任を果たしたい”という気持ちが大きかったようです。みんなが憎しみ合わなくて済む方法はないかな、なんて話をしてましたから…」(別の愛川さんの知人)
病の床で伝えたかったであろう男の“遺言”。もどかしさの中で、命の灯は静かに消えた。
※女性セブン2015年5月7日号