東京・元赤坂の赤坂御苑内には「三笠山」と呼ばれるきれいな芝生が広がる小高い丘がある。そこに天皇皇后両陛下に続いて、皇太子さま(55才)、秋篠宮ご夫妻らが姿を見せられたが、残念ながら、この日も皇太子妃・雅子さま(51才)のお姿はなかった…。
4月21日、赤坂御苑では両陛下主催の春の園遊会が開催された。昨年、青色発光ダイオード(LED)の開発でノーベル物理学賞を受賞した赤崎勇名城大教授(86才)ら3氏や、東日本大震災後に全面復旧した三陸鉄道の望月正彦社長(63才)など、各界の功績者や自治体関係者とその配偶者など約2100人が招かれた。
《2015春「11年半ぶり園遊会」への期待高まる》──この『週刊文春』(4月23日号)の記事をきっかけに、一気に高まった雅子さまの11年半ぶりの園遊会ご出席。
2003年12月、雅子さまは帯状疱疹で入院され、そのまま現在まで長らく続く療養生活を送られている──。11年間、一進一退を繰り返してこられた雅子さまだけに、今回、園遊会へのご出席が実現すれば、ご公務本格復帰に向けて大きな第一歩となるはずだった。
実際、雅子さまも今回は園遊会出席に積極的な姿勢だったという。それを証明するかのように、4月12日に東京・目白の学習院大学キャンパスで開催された『オール学習院の集い』でも、こんな雅子さまのお姿が目撃されている。
「午前10時半過ぎ、雅子さまは、愛子さまが出演される大合同演奏会が行われる学習院創立百周年記念会館正堂に姿を見せられました。愛子さまは初等科管弦楽部の卒業生としてステージに登場され、THE BOOMの『風になりたい』と嵐の『サクラ咲け』の2曲を演奏されました。雅子さまは双眼鏡を使って熱心にご覧になられ、演奏が終わると、大きな拍手を送られていました」(学習院関係者)
そして、この日、多くの学習院関係者を驚かせたのが、雅子さまの装いだった。
「ネイビーのパンツスーツだったんですが、インナーはきれいなピンク色のハイネックを合わせられていたんです。ここ数年、黒やグレーといった暗いイメージのスタイルが多かった雅子さまが明るいトーンのお召し物を着ていらっしゃるのが珍しく、ビックリしたんですが、とてもお似合いでした」(前出・学習院関係者)
臨床心理士の矢幡洋氏は、こう説明する。
「気持ちが沈んでいたりして、誰からも話しかけられたくないときはガードの堅そうな黒系の服を着たりするのが人間の習性です。雅子さまが春っぽいピンク色のお召し物を選ばれたということは、気持ちが外に向いていることを表されているのだと思います。明るい色の服をお召しになることで“私は元気になっているんですよ”というメッセージを伝えられたのでしょう」
しかし、冒頭の通り、今回の園遊会でも雅子さまの姿を拝見することはできなかった。
「園遊会の出欠に関して、東宮大夫は4月17日の定例会見で“医師と相談の上、殿下お一人のご出席となった”と話したそうです」(皇室記者)
結局、雅子さまのお気持ちは叶わず、ドクターストップとなってしまったという。
「園遊会というのは2000人以上が集まり、人の列が途切れません。招待客と会話をされながら、両陛下や後ろに続かれる秋篠宮ご夫妻らとの距離を保ち、声をかける人に不愉快な思いをさせないような言葉選びなど、さまざまなところに気を使わなければならない難しいご公務なんです。両陛下の大切なお客様を接待するご公務だからこそ、最後の1人まで一瞬たりとも気は抜けないんです。しかも、その緊張感は1時間以上続くわけですから、ご病状が回復されつつあるとはいえ、現在の雅子さまにはハードルが高いと医師団は判断したのかもしれません」(宮内庁関係者)
※女性セブン2015年5月7日号