一時は約15年ぶりに日経平均が2万円を突破するなど、景気回復への期待が高まっている。それに応じて我々の給料もアップしてほしいものだが、なかなかそうはいかない。株価は上がっても、なかなか生活が楽にならないというのが、庶民の実感ではないだろうか。しかし、世界にはとんでもない金額を稼いでいる人がたくさんいる。憂さ晴らしというわけではないが、我々の常識ではとても想像できない“高額ギャラ”の世界を覗いてみよう。
まずは、ボクシングのファイトマネーから。5月2日(米国現地時間)にフロイド・メイウェザーとマニー・パッキャオが対戦する試合が“世紀の一戦”として注目されているが、なんとこの試合にかけられたファイトマネーが2億ドルだというのだ。1ドル120円で計算して240億円という桁外れな高額。たった1試合でこれだけの金額が動くなんて、庶民の我々には、とても想像できない。仮に1ラウンドKOだったら、たった数分で一般人が一生かかっても稼ぐことができないような金額が、二人の手に転がりこむことになるのだ。
メイウェザーは5階級制覇し、戦績は47戦全勝。その実力のみならず“ヒール”としても絶大な注目度を誇っている。一方のパッキャオも、6階級制覇を達成したスーパースターだ。二人が戦うビックマッチだからこそ、これだけのファイトマネーが動くのだろう。
ちなみに、アメリカ国内で視聴するPPV視聴料(1番組ごとに課金して視聴するシステム)は、ハイビジョン画質は99.95ドル。つまりテレビで視聴するだけで、12000円近い金額を払わなければいけないことになる。仮に100万人が観たとすれば、120億円ほどのマネーが動くことになる。こんな高額な番組課金は日本では見たことがない。ちなみにアメリカでは観戦にビッグマネーが飛び交うこの試合が、日本ではWOWOWで5月3日に生中継されるようで、こちらは初月無料の月額2300円(税別)で済んでしまう。
お次は華麗にランウェイを歩くスーパーモデルのギャラ 。4月15日に引退した女性モデル、ジゼル・ブンチェンの年収は56億円あったそうだ。長者番付2位のモデルが10億に満たない年収だったというから、彼女がどれだけ突出しているか伺えよう。ちなみに、日本人スーパーモデルの冨永愛は、ワンステージで稼ぐギャラは100万円だと過去に明かしている。単純にステージ収入のみでブンチェンに追いつくには、5600ステージも必要になる。
三つ目に紹介するのは、ハリウッド俳優の映画出演料 。誰もが憧れる華やかな世界だけに、さぞや大きなマネーが飛び交っているのでは思われるが、実際はどうなのであろうか。雑誌「日経エンタテインメント!」によると、男優のトップは『アベンジャーズ』と『アイアンマン3』に出演したロバート・ダウニーJrで58億5000万円、女優は『ゼロ・グラビティ』に出演したサンドラ・ブロックで、こちらも58億5000万円だった。ハリウッドのセレブは、1本の映画でこれだけの額を稼ぐのだ。まさに、アメリカンドリームである。
最後に紹介するのは、日本人のこの人 。田中将大投手がメジャーリーグのヤンキースに移籍する際に結んだ契約金は、約161億円(7年契約)だった。これは、日本人メジャーリーガーの過去最高額で、メジャーリーグ史上でも投手のなかで5番目に高い契約という。残念ながら昨年は怪我に泣いたが、今年は4月8日に7回2安打無失点で2勝目をあげるなど、復調の兆しを見せている。ぜひ、“161億円右腕”の実力を見せてほしいところだ。
ギャラではないが、マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツ氏の 資産総は約9兆5000億円という。一方、日本人の平均年収は400万円ほど 。そう考えると少し悲しい気持ちになってしまうが、高額ギャラの彼らにあやかって、いつかは億万長者になってみたいものだ。