スマホで自分撮りをするための金属棒、通称「自撮り棒」(セルカ棒)が流行しているが、国内外を問わず「自撮り」を楽しむ人たちは多数存在している。画像投稿用SNS「Instagram」では世界中の人々が自撮りを意味する「#selfi」(セルフィー)というハッシュタグをつけ、日夜自撮り写真がアップされている。
こうした文化は女性中心のものと思われがちだが、実際は「自撮り」が大好きな男性、通称「セルフィー男子」も多いのだという。サヤカさん(24歳・銀行勤務)は、以前付き合っていた彼氏が「セルフィー男子」だったと振り返る。
「付き合う以前から『今、京都に出張に来ているよ』『USJに来たよ』などと自分のキメ顔の写真を送りつけてきて驚きました。風景の写真なら分かりますが、完全に自分の顔のアップで『これじゃどこに行っているか分からないだろ!』と内心ツッコみましたね。決してイケメンではないのに、それができるってスゴイ自信だと思う」(サヤカさん)
別の女性、ケイコさん(27歳・マスコミ系勤務)の元カレも「セルフィー男子」だった。
「頼んでもいないのに自分の鍛えた体の写真を送ってきたり、出張先のホテルで甘えた顔をした自撮り写真を添付し、『さみしいよう~』などとLINEをしてきたりしましたね。しまいには、職場のデスクで自撮りした写真を送ってきたことも……。私が自撮りをしない人間なのですごく違和感があったし、別れた後に写真のフォルダから彼の写真を消す時に『どんだけ自撮りしてたんだよ』とイラっとしました」(ケイコさん)
彼らに共通するのは、SNSに写真をアップするのではなく、彼女に送るところ。彼らはなぜこうした行為をするのか、現在交際中の男性が「セルフィー男子」だというユリアさん(25歳・IT系勤務)は、こう推測している。
「男性は、SNSに自撮り写真をアップするのは自意識過剰だ、と思われるのがイヤなんだと思います。FacebookやInstagramに自撮りをアップしたら、男友達にも見られて『お前イタいよ』と思われてしまうので、クローズドな彼女や、好きな女子に送って、承認欲求を満たしているんでしょうね。
『かっこいい!』『○○君の顔が見れて嬉しい』などと言ってほしい側面もあると思いますが、おそらく大半は自己満足で意味もなくやっていると思う。正直、女からしたら『私をTwitter代わりにするな、自分の日記にでもアップしろ』という感じです」(ユリアさん)
「セルフィー男子」は女性からの評価はあまり芳しくないようだ。