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支持率急落の朴槿恵氏 スキャンダル慣れとお約束の反日頼り

 韓国の朴槿恵大統領の支持率が3月からの1か月で10ポイント近く急落し、同国では「危険水域」といわれる30%も目前だ。

 原因は建設会社・慶南企業の成完鍾・会長が4月9日に自殺した際、ポケットに残していた「暴露メモ」だ。

 成会長は政官界の8人の名前と金額を書き残していて、メモに名前のあった朴氏側近の李完九首相は辞任に追い込まれた。しかし、青瓦台(大統領府)関係者はまだ支持率回復に望みをつないでいる。

「自殺した成会長は野党とも通じていた。朴大統領は、野党が政権の座にあった盧武鉉大統領時代に成会長が2度の特別赦免を受けていたことに着目し、『法治主義を毀損する行為だった』とのメッセージを発表して野党批判に転じた。保守系メディアはそれに乗って報じているし、盧武鉉氏は2009年に自殺しているから“死人に口なし”だ」

 日本には解決済みの慰安婦、徴用工の補償問題で国際法を無視した請求を続けるのに保身のためには臆面もなく法治主義を持ち出す度胸はさておき、反撃の効果なのか4月末の補選では与党が勝利。

 ジャーナリスト・前川惠司氏が解説する。

「朴氏は政治資金スキャンダル対応には自信がある。2004年の総選挙で朴氏率いるハンナラ党は、財閥グループからトラックに積んだ現金150億ウォンを不正に受け取っていたことが発覚し、窮地にあった。そこで朴氏は党の持つビルを売却。仮設テントを党本部とするパフォーマンスで議席減を最小限にとどめた」

 慢性疲労などで入院していた朴氏は5月4日に公務に復帰。早速、安倍首相の米議会演説を「歴史を直視していない」と批判した。次なる手は、またも反日なのか。うんざりである。

※週刊ポスト2015年5月22日号

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