夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、建設会社勤務のご主人(38歳)。奥様(38歳)は結婚前、クラブのホステスさんでした。
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妻がホステスだったことは、僕にとって仕事上でもとてもプラスになりました。妻はお客との同伴出勤で、よく良い店に連れて行ってもらっていたので、「接待ならこの店がおすすめね」とアドバイスしてくれます。「でも人気で予約が取れなさそうだな」「私、店長さんと知り合いだから頼んであげる」。接待は大成功です。
また、人脈を広げるため、知人主催のパーティに出席する際も、妻を同伴すると「右の人は良いスーツを着てるけど、今日のための勝負服よ。逆に左の人は一見、派手じゃないけど、高い時計をつけてる。仲良くするなら左の人ね」。相手の年収や人柄を見抜けるんです。
疑問は、そんな妻がなぜ僕と結婚したかということ。妻とは高校の同窓会で再会して結婚したのですが、美人ですし、他にもっといい男がいたはず。妻に男性観を聞くと、「お金持ちは、失敗した時に生活レベルを下げられないからダメ。イケメンも、奥さんがいるのにすぐ浮気する人を沢山見てきたわ。オシャレな人は、自己主張が強いの!」。
ん? ってことは、要するに僕は安月給で外見もイマイチ、従順でコントロールしやすいってことか? 当たっているから何もいえない……。
※週刊ポスト2015年5月22日号