米ツアー3年目を迎えた石川遼は苦戦の日々が続いている。ザ・プレーヤーズ選手権(5月7~10日)の出場を決めたものの、ランキングはシード権圏外の143位(5月5日現在)。
結果がすべての実力の世界。もしシード権を失った場合、日本に帰ってくることも選択肢にあるのだろうか。
「日本に帰ってくれば優勝できるだけの実力がある」という見方をするツアー関係者は少なくない。実際、一時帰国した昨年7月の『セガサミーカップ』ではプレーオフを制して通算11勝目を挙げている。
かつて帯同コーチとして“過保護”と批判されながらも寄り添ってきた父・勝美氏が語る。
「思うような成績が残せず、最後の1試合で優勝するしかない状況でも、遼は米国でチャレンジするでしょう。ダメなら入れ替え戦、さらにウェブドットコムツアー(下部ツアー)にも出る覚悟だと思います。
米ツアーで1勝する力があれば、日本で10勝できるというような甘いものではない。遼が日本ならすぐに勝てるかといえば、決してそういうわけではないと思います。今は米ツアーのシード(フェデックスカップポイントランキング125位以内)を維持することしか頭にありません。
将来的に日本に帰ってくることになったとしたら、その時はプロ野球の黒田(博樹)投手(広島)のような形で帰って来られたら最高ですね。米国で結果を残しつつ、あと2~3年はトップとして戦える状態で帰ってくる。それが日本ツアーへの恩返しだと遼も私も思っています」
※週刊ポスト2015年5月22日号