昨季はセ・リーグの代表として日本シリーズを戦い、今季も開幕前から下馬評が高かった阪神タイガースが、開幕以来低迷を続けている。和田豊監督に批判が集まっているが、いっこうに改善の兆しが見えなかった。だが球団も、ここまでくると焦り始めた。
「6月中旬に阪急阪神HDの株主総会がある。阪神ファンからの突き上げは毎度のことですが、創設80周年の節目である今年は特に激しくなりそうです。昨年の観客動員は269万人と過去10年間で最低となったうえ、今季の成績がこうでは……」(在阪スポーツ紙デスク)
その突き上げを少しでも和らげるため、早速球団内では様々なプランが検討されているようだ。
「浮上のきっかけが見られない場合は和田監督を休養させ、平田(勝男)ヘッドコーチに代行させる案が濃厚です。ただそれだけではファンの怒りは収まらないでしょうから、来季に望みを持てる提示をしておかなくてはならない。
そこで、昨年実現しなかった岡田(彰布)監督復帰プランが出てくる。掛布雅之氏を打撃コーチに、江夏豊氏を投手コーチに招聘する案も持ち上がっています。金本知憲氏や矢野燿大氏を招聘するべきという話も聞こえてきます」(球界関係者)
一方で、ファンからは現場首脳陣だけでなく、チーム弱体化を放置してきた現フロント陣の総辞職を求める声も多い。大阪生まれの芥川賞作家・高橋三千綱氏はこう語る。
「和田監督が辞めるときはぜひとも中村(勝広)GMを含めたフロント、そしてダメコーチたちを道連れにしてもらいたい。それをやってくれれば、ファンは一気に和田監督が好きになると思う」
確かに、無能采配だけでは今の成績は説明できない。辛口虎党で知られるダンカン氏に話を聞いた。すると、こんな答えが返ってきた。
「大丈夫、大丈夫。始まったばかりですから。マスコミは煽っていますが、我々ファンは選手を信頼していますよ。投打ともに、このままの成績で終わるわけがないでしょう。勝負はまだまだ先ですよ」
そう信じられないファンも多い。
※週刊ポスト2015年5月29日号