ビジネス

日本の女社長 割合は11.5%に達し5年前から10万人増で31万人

 最近、ニュースで女性社長の姿を見かけることが増えている。

 記憶に新しいのはお家騒動で揺れた大塚家具の大塚久美子社長(47)だ。父の勝久・前会長(72)との骨肉の「父娘バトル」を制し、社長の椅子を守った。今年1月にマックナゲットへの「異物混入」が発覚し、苦況に立たされている日本マクドナルドのサラ・カサノバ社長(50)も弁明に追われる姿がたびたびメディアに映し出された。

 存在感の増す女性社長。彼女たちは一体どんな横顔を持つのか。東京商工リサーチが公表した「2014年全国女性社長調査」から分析する。これは、本誌5月1日号で紹介した日本全国269万人に及ぶ社長の経歴を集計したビッグデータを女性社長に特化してまとめたものだ。東京商工リサーチ情報本部の関雅史・課長が調査の目的を語る。

「政府の成長戦略の柱の一つである『女性の活躍推進』が追い風となり、日本でも女性社長が増えています。日本経済が活性化するためにも働く女性の果たす役割は大きいと考え、女性社長に焦点を当てた調査・分析を行ないました」

 調査によると、全国の社長全体に占める女性の割合は11.5%に達し、女性社長の人数は2010年調査時の21万人から31万人に増加した。産業別では宿泊業、飲食業、介護事業などを含むサービス業が最も多かった。

 ただし、上場企業に限ると女性社長を擁する会社はわずか29社にとどまる。日本マクドナルドなど小売業やトレンドマイクロなど情報・通信業、化粧品メーカーなどに多いが、女性社長の割合は全体の1%にも満たない。

 報酬面からも女性の“不利”は明らかだ。1億円以上の報酬を得ている役員は計443人いるが、うち女性はわずか4名。社長に限れば日本マクドナルドのカサノバ氏のみである。前出・関氏が女性社長の置かれた立場を解説する。

「外資系を除くと上場企業の社長や役員に就任するのは女性にとって今も狭き門です。日本の大企業がカサノバ氏のような女性の経営者を選ぶようになるのはまだまだ先の話でしょう」

 日本の女性社長は確実に増えているが、大企業のトップはまだ極めてまれで、「中小企業経営者」や「個人事業主」が中心だとわかった。

※週刊ポスト2015年5月29日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
広末涼子、「勾留が長引く」可能性 取り調べ中に興奮状態で「自傷ほのめかす発言があった」との情報も 捜査関係者は「釈放でリスクも」と懸念
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”川崎春花がついに「5週連続欠場」ツアーの広報担当「ブライトナー業務」の去就にも注目集まる「就任インタビュー撮影には不参加」
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
筑波大の入学式に臨まれる悠仁さま(時事通信フォト)
【筑波大入学の悠仁さま】通学ルートの高速道路下に「八潮市道路陥没」下水道管が通っていた 専門家の見解は
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
《事故前にも奇行》広末涼子容疑者、同乗した“自称マネージャー”が運転しなかった謎…奈良からおよそ約450キロの道のり「撮影の帰り道だった可能性」
NEWSポストセブン
長浜簡易裁判所。書記官はなぜ遺体を遺棄したのか
【冷凍女性死体遺棄】「怖い雰囲気で近寄りがたくて…」容疑者3人の“薄気味悪い共通点”と“生活感が残った民家”「奥さんはずっと見ていない気がする」【滋賀・大津市】
NEWSポストセブン
坂本勇人(左)を阿部慎之助監督は今後どう起用していくのか
《年俸5億円の代打要員・守備固めはいらない…》巨人・坂本勇人「不調の原因」はどこにあるのか 阿部監督に迫られる「坂本を使わない」の決断
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者(44)が現行犯逮捕された
「『キャー!!』って尋常じゃない声が断続的に続いて…」事故直前、サービスエリアに響いた謎の奇声 “不思議な行動”が次々と発覚、薬物検査も実施へ 【広末涼子逮捕】
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
再再婚が噂される鳥羽氏(右)
《芸能活動自粛の広末涼子》鳥羽周作シェフが水面下で進めていた「新たな生活」 1月に運営会社の代表取締役に復帰も…事故に無言つらぬく現在
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン