韓国のネットメディア『デイリージャーナル』が〈もし機会があれば、日本皇室の佳子姫を慰安婦にするしかない〉と佳子内親王を侮辱する信じがたい記事を掲載した。筆者は編集委員のチョン・ジェハク氏。佳子内親王に言及した問題のコラムのタイトルは「イルカ曰く、2020年の東京オリンピックはない!」。
今年4月に茨城県鉾田市の海岸でイルカ156頭が打ち上げられたことが大地震の発生を予言していると指摘し、〈もうじき日本は国家を構成できないほど、小さくバラバラに分裂するだろう〉と“日本沈没”の未来を描いている。
成年皇族として外国との友好に尽力する立場の佳子内親王が外国の言論人からこんな侮辱を受けたとなれば、外交問題にも発展しかねない。皇室を尊重する日本国民にとっても許しがたい大暴言だ。産経新聞ソウル駐在客員論説委員の黒田勝弘氏がいう。
「日本での佳子内親王フィーバーは、韓国でそれほど話題になっているわけではありません。それでもあえて名前を挙げたのは、この記事を日本人に読ませたいと狙ったからでしょう。誰を揶揄すれば日本人が怒るのかをよく勉強していますし、イルカ大量死のニュースも知っている。筆者は相当な日本マニアでしょう」
東京基督教大学教授の西岡力氏も呆れる。
「日本人に対しては何をいってもいいと思っているのかもしれませんが、正常な主張ではありません。こういう言説をヘイトスピーチというのではないですか」
チョン氏は記事をこう締めくくっている。
〈日本は2020年、東京オリンピックの準備をしているだろう。しかし、その頃にはすでに、日本は地球上から消えているはずだ。氏神(注=「日王」と同じく韓国で「天皇」を指す表現のひとつ)を拝む人種に憐憫はいらない〉
※週刊ポスト2015年6月5日号