「ソチ五輪のシーズンが終わった後はスケートを辞める気持ちが強かったが、時が経つにつれ自然と試合が恋しくなった」
5月18日の会見でそう語った浅田真央(24)。復帰の理由は競技への未練だった。
浅田は約1年前の休養宣言の際に復帰の可能性について「ハーフ・ハーフ」と話したが、昨年12月のイベントでは「(休養宣言時はスケートを)続けていきたいという気持ちがなかった」と明かした。しかし次第に競技再開への気持ちが膨らみ、ついには「100%復帰するつもり」(冒頭の会見)になったという。
決意を後押ししたのは何か。スポーツ紙デスクは「“居場所”がなかったことではないか」と語る。
「休養したものの、活躍できるポジションが見つからなかった。荒川静香(33)はスケート連盟副会長、スポーツキャスターとしての地位を確立している。安藤美姫(27)と織田信成(28)はバラエティで活躍しているし、姉の舞(26)も水着グラビアに挑戦するなど、メディアから引っ張りだこ。ところが真央ちゃんは、仕事はラジオ番組1本だけだった。気持ちが競技復帰に傾いたのもわかります」
もともとフィギュアスケートに対する情熱が人一倍強かった浅田は、佐藤信夫コーチ(73)が休むように指示しても、自主的に猛練習をしていたほどだ。
「真面目な性格なので、復帰する以上は徹底的にやるでしょう。平昌五輪は『今の時点で考えていない』といっていますが、もちろん出場を狙っているはずです」(フィギュア関係者)
休養によって話題となったのは恋愛事情だ。浅田も24歳。競技生活中にできなかった恋人の存在が気になるが、浅田に近いフィギュア関係者はこう語る。
「高橋大輔(29)や小塚崇彦(26)など、何度かボーイフレンドの噂が立ちましたが、いずれも男女の関係ではなかった。今も恋人はいないようです。姉のアドバイスを忠実に守っているんじゃないでしょうか。
舞は最近テレビ番組で、自分より活躍している真央への嫉妬からクラブ遊びをしていた過去や、そのせいで今より15kgも太っていたことを明かしています。それで結局、競技生活から身を引くことになった。
舞はそうした自分の失敗をざっくばらんに妹に話しており、真面目な真央は姉を反面教師にして競技に集中することだけを考えるようになったといわれています」
引退した舞は結婚報道が出るなどプライベートを充実させている一方で、浅田自身はかつて「恋愛願望がない」と公言するほどの奥手だった。“一卵性姉妹”ともいわれる姉を慕いながらも、プライベートでは姉の恋愛体質と一線を画し、練習漬けのストイックな生活に戻りそうだ。
※週刊ポスト2015年6月5日号