『ビリギャル』に触発されて、「オレだってやればできる!」と勉強を始める大人が増えているという。埼玉県に住むパート勤務の女性Iさん(36才)の夫(40才)も、そんなひとりなのだが…。
* * *
「おい、知ってるか?」。うちのダンナ、仕事から帰るなりダイニングテーブルに1冊の本をボンと置いた。
「成績がビリだったギャルが偏差値を40上げて、慶応大学に現役合格したんだって。天下の慶応だぞ~」
夜間警備の仕事をしながら、話題の『ビリギャル』を読んで大感激したんだって。「高校のときヤンチャして、ろくに勉強をしなかった自分と、かぶるんだよ」って、まあ、語る語る。
そのうち、「オレもあのとき勉強していたらよぅ~」と言いだし、とうとう「よしっ、マジ本気出すわ。仕事辞めて大学受験の勉強する」って。
バカいってんじゃないって。車の免許、筆記で3回落ちてるのよ。漢字は小3の息子より読めないし、書けない。歴史は「とよじんひできち?(豊臣秀吉)」ってレベル。
それを言うと「オレ、理系だから」って。数学の参考書を買ってきて“1次関数”を腕組みしてニラんで唸ってたと思ったら、翌日も翌々日も同じページ。
で、何を言うかと思えば、「数学より英語が得意だったんだよ。中学んとき、発音がいいって先生にほめられたんだ。ハロ~!」。
3万円以上の受験料、どぶに捨てろってか?
※女性セブン2015年6月11日号