毒舌キャラの有吉弘行や坂上忍を脅かす存在として今、注目を集めているのがバカリズムだ。
「制作会社のディレクターやキー局の編成マンらが今、新番組で一番に起用したいタレントとして名前が挙がるのがバカリズムなんです。7月、10月改編ではあと3、4本、レギュラー番組の話が進んでいます」(テレビ局関係者)
先の4月改編では『そんなバカなマン』(フジテレビ系)、『バズリズム』(日本テレビ系)の2本が特番からレギュラー番組に昇格。現在は7本以上のレギュラーを持つ売れっ子だ。
年に一度、局の垣根を飛び越えて集まるディレクター会議でもバカリズムの評価が高かったとある関係者は明かす。
「ディレクター会議はバラエティー番組を担当する演出クラスが一同に介し旬の芸人やタレントなどの情報交換を目的にした交流会です。今年は5月初旬に行われたのですが、バカリズムは今後数年間で有吉、坂上ぐらい冠番組を持つのではないか、という声が各所から出ていました」
ある放送作家によれば、このディレクター会議、テレビ界への影響は大きいそうだ。過去にブレイク前の有吉や坂上の名前がこの会議で取り上げられ、その読み通り、2人は売れっ子になった。8.6秒バズーカや日本エレキテル連合など、一発屋芸人たちの名前も売れる前から何度も出ていたという。
そんな会議でお墨付きを与えられたのがバカリズムだったのだ。それにしてもなぜ、バカリズムがそれだけ高評価を受けているのか?
「坂上や有吉はメジャーになった結果、以前のような毒舌をできるかというとなかなか難しくなった。スターになれば影響力が違いますから。そんな隙間を縫って出てきたのがバカリズムというわけです。
彼の場合、どちらかというと、無気力的な毒舌スタイルです。それほど積極的に発言するわけではないけれど、たまに言う発言やツッコミがほか人にはない視点でありながら誰もが考えていることだったりする。だから、見ている人は思わず笑ってしまう。有吉、坂上のような直接的な毒舌にちょっと疲れたという人には、バカリズムのスタイルは、痛快で新しいと支持を集めるようになってきたと言えます」(別の放送作家)
6月以降、テレビ界ではバカリズムを見る機会がもっと増えそうだ。