ジェニファー・ロペス、サンドラ・ブロックをはじめ、海外セレブがこぞって実践するダイエットプログラムの中で、パスタの代用食として推奨され、イタリアでも大ブレーク中のしらたき。日本のしらたきを乾燥させた『ZENPASTA』(ゼンパスタ)が主流で、今では平たく伸ばし、パスタの一種、“タリアッテッレ”の名で販売する店もあるとか。
「40代に突入してからお腹まわりの脂肪が取れにくくなっちゃって。それでパスタをやめて、主食を米と『ZENPASTA』だけにしたんです。そうしたら2週間ぐらいで脇腹がすっきりしてきた。便秘が解消したのが大きいわね。無味だからどんな料理にも合うし、サラダやスープにも使えるからすごく便利よ」(イタリア・ブレンシア在住のアナ・グノッチさん・45才)
小麦粉を原料とするパスタのカロリーは100gあたり約140kcal。これに対し、『ZENPASTA』に使用される乾燥しらたきのカロリーは100gあたり48 kcal(調理後)。アナさんによれば、今やイタリアの自然食品店で「パスタ」といえば、乾燥しらたきを指すほど、ポピュラーなのだという。
「輸出されている乾燥しらたきのほとんどは、インドネシアに自生する『むかごこんにゃく』が原料。食物繊維が豊富で食感がよく、こんにゃく臭が少ないのが特徴です。残念ながら、寒さに弱く繊細なので、日本では栽培できません。現在、日系インドネシア人一家が現地でこんにゃく工場を営み、生産・加工・輸出までを手がけています」
そう語るのは、日本で乾燥しらたきを販売する栗原商店の栗原康浩さん。『ZENPASTA』も同工場で生産されている。乾燥しらたき自体は日本でも簡単に入手でき、やはりダイエッターに人気だという。
とはいえ、乾燥しらたきが海外でヒットした理由は、生のままでは輸出できず、乾燥ものしかなかったという背景もある。スーパーに行けば安価に“生しらたき”が手に入る日本で、わざわざ乾燥ものを使う必要はない気もするが…。
「乾燥しらたきのほうが食物繊維と糖質の含有率がやや高い程度で、栄養価はほとんど違いがありません」と言うのは、料理研究家で管理栄養士の浜本千恵さん。
「そもそもしらたきは、コレステロールや塩分を包み込んで外に排出する水溶性の食物繊維・グルコマンナンを含み、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病に効果的です。また、便をやわらかくするので便秘の改善も期待できます。美肌を作るカルシウムや鉄分も含有しています。炭水化物1食分(夕食がベター)をしらたきで代用すれば、1週間程度で体に変化が表れるはずです」(浜本さん)
※女性セブン2015年6月11日号