小麦色の肌にスラリと伸びた美脚、眩しく光る白い歯──ファンに囲まれ終始笑顔を見せるのは、ビーチバレーの新星・坂口佳穂選手(19)。同競技の人気と知名度を一気に高めた浅尾美和を彷彿させる「真夏のアイドル」の登場である。
監督だった父の影響で6歳からバレーボールを始め、中学時代まで続けた。高校時代はダンス部に所属しタレントとしても活動していたが、3年生の時に見たビーチバレーの虜になり、武蔵野大学入学を機に競技をスタート。現在は週5日、自宅から2時間かけて川崎の練習場に通い、2~3時間汗を流す。
競技歴わずか1年ながら、ひたむきな姿勢で実力を伸ばし、5月23、24日に行なわれたJBVサテライト横浜大会では小野田恵子選手とのペアでベスト8に進出。準々決勝で敗れた幅口・藤井ペアはそれぞれ昨年のアジア大会日本代表というから、驚異的なスピードで実力をつけている。
「目標は、地元宮崎で開催される霧島酒造オープンで優勝することと、年間3戦あるJBVツアーでトップに立つことです」(坂口選手)
夏の到来はもう間近。砂浜で躍動する美しい姿が待ち遠しい──。
取材・文■田中周治 撮影■藤岡雅樹
※週刊ポスト2015年6月12日号