読売巨人軍の菅野智之は「弱点のない投手」といわれる。まずデビュー以来3連敗がない。今年も2連敗は2回あったが、負ければ3連敗となった5月12日の広島戦では、前田健太とのエース対決を7回1失点で制し、その後3連勝に繋げた。
制球力、変化球はどれも球界トップクラス。加えて直球でも相手をねじ伏せられる。「突出した決め球があるわけではないが、すべてが平均以上」というのが菅野の特徴だろう。
交流戦開始前段階での防御率は1.36。確かに弱点などなさそうに見える。しかしそんな菅野にも苦手があった。「暑さ」と「先制点」だ。
「菅野は今年4敗しているうち2敗がデーゲームのマツダスタジアムです。リーグ戦ではドーム中心の登板でしたが、交流戦では屋外の球場を避けて通れない。暑くなってきたこの時期の屋外での試合がポイントになりそうです」(番記者)
また、菅野は味方が先制してくれた試合では通算23勝0敗と滅法強いが、逆に先制点を挙げられた試合では8勝15敗と極端に分が悪くなる。対戦チームとしては、いかに菅野から先制点を奪うかが攻略のポイントになる。
※週刊ポスト2015年6月12日号