芸能

永作博美 毎日痩せていくがん患者の役づくりが大変だった

がん患者の役づくりが大変だったと語る永作博美

 17年もの友人関係を経て、突然結婚を思い立ったふたり。入籍後、すぐに妻の妊娠が発覚し、どこにでもあるような幸せな新婚生活をおくるはずが、妻に悪性の腫瘍があることが発覚して…。これが現在公開中の映画『夫婦フーフー日記』だ。

 出産、育児、闘病、別れ。ふたりで喜び、ふたりで悲しみ、必死になってフーフー生きた夫婦を、10年ぶり2度めの夫婦役共演となる佐々木蔵之介(47才)と永作博美(44才)が演じた。二人が同作について語り合う。

佐々木:映画の中での夫婦関係は現場で自然にできていったものでした。事前のリハーサルがほとんどなくて、それが逆によかったんです。

永作:「よーいドン」で始まったテンポがそのまま夫婦の形になっているんですよね。ちょっとちぐはぐしているところも人間味があるというか、ぴったり合ってないところが愛嬌があって、実際の夫婦の初々しさが出せたかなと思います。

佐々木:役作りでいえば、永作さんは本当に大変だったと思いますよ。何しろがん患者の役ですから毎日やせていく。食事制限が必要な中でハンバーガーを一挙に5個も6個も食べなければいけないシーンもある。肉体的にも精神的にもつらかったと思うんですが、弱音を一切吐かない。 ぼくなんか、言った記憶もないんですが、結構グチっていたみたいです。それも、「前の現場がしんどかった」みたいなことまで(笑い)。永作さんはそれさえも全部聞いてくださった上に、現場もまとめてくださったんですから、本当に立派なヨメです(笑い)。

永作:言葉にしなくても全身の毛穴からしんどいという気持ちが出ていましたよ。「話を聞いてくれ」って私には幻聴のように聞こえてました(笑い)。

 事前の役作りの時間がなくても、自然と夫婦になりきれたという息ぴったりなふたり。作中夫婦が直面する問題も、ふたりは本当の夫、妻のように乗り越えた。

永作:闘病シーンはしんどいしつらいんですが、今回の作品はそこをメーンに描きたいわけではなく、「生きることは素晴らしい」ということが大きかったんです。だから、絶対に気持ちが落ちてはいけないなと思っていました。

 つらいな苦しいなと思っていると、どうしても気持ちは落ちる。でも反対に、テンションを上げることで、逆に病気が軽く見えてしまっても困りますから、そのあたりのバランスが難しかったです。

佐々木:ぼくは赤ちゃんがうまくなついてくれるかが心配だったな。生まれて間もない赤ちゃんを育てながら生きていかなければならない役だからね。赤ちゃんを抱くこと自体の抵抗はあまりなかったんだけど…。

※女性セブン2015年6月18日号

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン