梅雨の時期に気になる湿気やかびにはどのように対処したらいいのだろうか。専門家に聞いてみた。
冷蔵庫のゴムパッキン、水道の蛇口には中性洗剤を。
「カビが発生しやすい冷蔵庫のゴムパッキンは蛇腹状になっているので、この溝にカビが生えていることがあります。中性洗剤をつけて歯ブラシでそっとこすりましょう。水道の蛇口部分も同様です」(おそうじ本舗事業部・新野雅さん、以下「」内同)
窓の結露対策は、ゴムパッキンを拭く。
「外が暑く、室内をエアコンで冷やしていると、温度差で結露ができやすくなり、室内の湿度が上がります。そこで、水やほこりが溜まりやすいサッシのゴムパッキン部分をしっかり拭くようにしましょう。窓を全て拭くのが面倒でも、ゴムパッキンだけでも必ず拭いてください」
外出時は「10分前行動」をお忘れなく。
「クーラーを消してからすぐに出かけるのではなく、外出の10分前から冷房を除湿や送風に変え、徐々に室内の気温を上げて、外との気温差をなくしましょう。また、窓を少し開けて空気を入れ替えても、結露が出にくくなります」
エアコンフィルターの掃除は梅雨前に。
「エアコンを本格的に使う時期の前に、フィルター掃除は必須です。フィルターにほこりが詰まるとカビの温床になって、胞子が部屋中に充満してしまいます。“ちょっとにおうかも”と思った時には、すでにカビていることが多いんです。
フィルターのほこりは中性洗剤で洗い流し、吹き込み口はアルコール剤を含ませた綿棒などで拭きましょう。フィルターの裏側から水を流すと、ほこりが取れやすく、目詰まりしづらいです」
お風呂の黒カビはラップでパックすることがおすすめ。
「一般的なご家庭には、風呂場の近くに洗濯機があることが多いですね。風呂場で発生したカビが洗濯機に移り、室内干しで部屋中にカビ菌が広がるというケースを何度も見てきました。梅雨前に風呂場のカビをしっかり落としておくと、“家中”のカビ繁殖がかなり抑えられます。
黒カビにはカビ用の洗剤を塗布し、ラップで覆って、30分くらい放置しましょう。3回ほど繰り返せば、頑固なカビでもきれいになるはず。いきなりこすっても、カビの胞子をまき散らすだけです」
赤カビは水洗いで丁寧にこする。
「風呂場の赤カビは、水をかけながら、古い歯ブラシで、上から下にこするだけでOKです。またシャンプーボトルの底は赤カビがつきやすい。シャンプー剤の液だれを放置しないよう、日頃からお湯で流しておきましょう」
熱湯をかけてカビ退治を。
風呂上がりに風呂場に水をかけると室内の温度が下がり、カビ予防になるといわれているが、それは間違いだという。
「カビが好むのは温度よりも湿度です。水ではなく、45℃以上の熱湯をかけて一気に水分を蒸発させて早く乾かしてあげた方が効果的です。排水口にも熱湯をかけると雑菌の繁殖を防げます。排水パイプ用洗剤をかけるのもいいでしょう。また、バスマットの裏側も要注意。カビができやすいので、裏もきちんと乾かしてください」
※女性セブン2015年6月18日