上海の名門校・復旦大学は同大のPRビデオが、東京大学の広報ビデオの盗作であると認め、謝罪したが、その後、復旦大学が改めて発表したPRビデオもドイツのミュンヘン工科大学のPRビデオの内容と酷似していたことが分かった。これが本当だとすれば、パクリのパクリで、恥の上塗りだけに、復旦大学の存在意義そのものが問われそうだ。
東大のビデオは宇宙服を着た人物が学内などを歩き回り、最後にヘルメットを取ると、卒業生である宇宙飛行士の山崎直子さんが現れるというもの。復旦大も同様で宇宙服を着た女性がキャンパス内を歩き、最後にヘルメットを脱ぐというものだった。
これに対して、復旦大は先月末、「社会に悪影響をもたらし、大学の名声を傷つけ、みなさんの感情を害したことに心から謝罪する」として、事実上、盗作と認めた。
その後、復旦大はPRビデオを新しいものに差し替えているが、その新作にもパクリ疑惑が浮上している。それはミュンヘン工科大学の2013年のPRビデオとそっくりな部分があるからだ。
新作のビデオでは学生が復旦大学の紹介をするのに、大きな校章をかざす部分があるが、これはミュンヘン工科大学と酷似している。
さらに、復旦大学のPRビデオは創立110年周年を記念するものだが、その110周年記念祝賀プロモーション委員会のロゴマークが、指紋をかたどっているアップルのタッチIDとそっくりなのだ。
このような指摘に対して、復旦大学側は現時点で無視の姿勢を貫いているものの、ネット上では「どうしちゃったの復旦大学」とか、「恥を知れ、復旦大学」「大学の存続の問題だ」などと相次いで厳しい意見が書き込まれている。
これについて、中国問題について詳しいジャーナリストの相馬勝氏はこうに語る。
「復旦大学といえば、日本とも馴染みが深く、外相や国務委員も歴任した唐家セン(王ヘンに旋)氏や、李源潮・国家副主席ら多数の政治家や著名な学者を輩出した中国を代表する名門中の名門だが、PRビデオのパクリ疑惑が2度も出てくるとは、一体プライドはどこのいったのか」