原色の派手なシャツとパンツ姿で、「自分なんかが本当に生意気ですが、◯◯に捧げる歌を作ってきたので、聴いてください」と言ってポーズを取る。音楽が流れ始めると満面の笑みで、激しい腰振りダンスをしながら、ワンレンの黒髪をかき上げて客に手を振る…。そんなネタで話題を集めているのが、芸歴20年のベテランピン芸人・永野(40才)だ。長い芸人生活の話や、意外にも〇〇していたプライベートまで、赤裸々に語ってもらった。
――最近テレビで、よくお見かけしますね。
永野:今までの20年が忙しくなかったんですよ。昨年末の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)以降は、仕事が10倍に増えました。こういう取材も、つむじを見せるくらい頭を下げてやってもらった知り合いの取材くらいしかなかったので、ありがたいです。数年前まではアルバイトをしていたんですけど、もうしていませんしね。
――「◯◯に捧げる歌」と言って、激しく踊る芸風はどうやって生まれたんですか?
永野:2013年からなんですよね。『歌ネタ王決定戦』(MBS)に向けて曲を作ったんですけど、メインのネタがあって、ちょっと時間が余ったので、10分もかからず作ったものなんです。まだゴッホじゃなくて、五木ひろしさんに曲を作ったと言って、『天才チンパンジーまもるくん』って歌なんですけど、落ちたんですね。
だけど『日10☆演芸パレード』(TBS系)では喜ばれて。その時に髪を七三分けにしたら気持ち悪くて面白いよねって場のノリでやって。その時はあまり腰も振ってないんですよ。でも髪をかき上げるとかは、たまたま癖でやっていて。腰振りも周りが過剰に真似するとか、腕を上げるとか、後から少しずつできてきたんです。
――その頃に原型ができたんですね。
永野:そうです。それで2013年の『日10☆演芸パレード』に出演した時に、「気持ち悪い!」と言われたんです。ぼくが手を振ったんでしょうね。そんな感じでネタを足していって。でもパクリですよ、よく考えたら。腰振りもレイザーラモンHGさんですよね。初めに前かがみで両腕を上に伸ばすのも、氷室京介さんですし。髪をかき上げるのは、武田鉄矢さんからの浅野温子さんみたいな。
それで1年後、たまたま事務所に寄った時に、『アメトーーク!』のパクりたい-1グランプリがあるからってマネジャーに言われて、事務所の部屋でデジカメで撮って。それを送ったら、通って。今思えば、事務所に寄っていなかったら送ってなかったですね。
――髪型はPerfumeのっちに似せているという噂が。