歌手の小林幸子(61才)は、生まれ故郷の新潟市で観光大使として活動している。
「2007年頃から大使として活動を始めました。私の歌には県木の『雪椿』など、新潟に関係する歌が多く、日本各地や海外で歌を披露する時に、必ず歌と共に新潟の紹介をしています。それがいちばんの活動でしょうか。新潟に帰ると初対面のかたでも『“さっちゃん”お帰りなさい』と言ってくれるんです。
それを聞くとうれしくて心が温かくなります。だから、故郷のためにできることは何でもやっていきますよ。新潟のお米も世界にPRしたいですね。少しずつ、少しずつですけど、ず~っと長く、PRを続けていきたいですね」(小林)
愛媛県出身のタレント・友近(41才)は、2011年7月から同県の観光大使(伊予観光大使)に就任。友近は、大使に就任したことで、地元への愛がより一層深まったようだ。
「大使就任は、うれしかったです。“愛媛のこともっと知らなきゃ”と張り切っています。帰省する機会も、今後ますます増えるんじゃないかとワクワクしているんです」(友近)
活動内容は、東京で開催される町おこしイベントへの出席や、愛媛県松山市が企画したアニメ映画に声優として出演するなど幅広い。そうした活動をしていることで、地元に関係する仕事も舞い込む。
「伊予銀行のCMに出ていますが、これは大使とは関係ないんです。あくまで“水谷千重子”(友近が扮する演歌歌手)にきたオファーですから(笑い)。テレビに出演する際にも、『愛媛』というキーワードをさりげなく放り込んだりしています。ギャラは出ませんが、愛媛のおいしいものをいただけるのでとてもうれしいです」(友近)
友近が地元に貢献することで、“友近ファン”の輪はますます拡大し続け、老若男女に親しまれている。その影響力には地元も一目置いており、テレビ番組では、県知事が“友近後援会”のメンバーとして出演したほどだ。
「県主催のイベントに友近さんが出席してくださると、報道関係者にたくさん集まっていただけます。また、友近さんのような著名人がブログなどで情報発信すれば、反響も大きい。情報発信力というところでご協力いただいています」(愛媛県観光物産課)
観光大使として活動している有名人はほかにも大勢いる。ミュージシャンの西川貴教(44才・滋賀県)、アイドルグループHKT48の指原莉乃(22才・大分市)、歌手の夏川りみ(41才・沖縄県)など挙げればキリがない。
一方で、観光大使になっていないものの、郷土愛が強く、地元PRに貢献している有名人がいる。
代表例は俳優の大泉洋(42才)。北海道江別市出身の大泉は大使にこそなっていないが、地元ローカル番組を持ち、出演したバラエティー番組では必ずといっていいほど地元のネタを披露している。数多くいる“地元大好き有名人”だが、それぞれその愛の深さには誇りがある。
「都道府県すべての観光大使がライバルです。詳しさや愛情では負けません! “友近後援会”にパワーをもらって、これからも頑張りたい。地元PRのためのプロジェクト会議などにも出席できる機会があるといいなと思っています」(友近)
前出・小林は大使としてある“野望”を口にする。
「実はあまり知られていないけれど、渡辺謙さんは新潟県出身です。あれだけ著名なかたですから、渡辺さんになんらかの形で新潟のPRに参加してもらおうと思っています。ニューヨークから戻られたら交渉しようと思っているんですよ」
知られていないだけで、あなたの街にも、「地元愛」が深~い有名人がきっといるはずです!
※女性セブン2015年7月2日号