東京・秋葉原で自身が出演したステージ直後のライブ会場でアイドルが「自殺未遂」を図った。ステージ衣装のまま右手首に大きなハサミを当てて血を流したのは、5人組グループ『エンタの時間』メンバーだった白石さくら(20)。当日のうちに所属事務所から解雇処分がくだされたが、騒動後の様子を見ると、本気で自殺を図ったようには見えない。騒動をネットで知った関係者はこういう。
「騒ぎの数時間後には本人がツイートし、事務所は書く必要もない個人的事情まで解雇報告に書き込んだ。炎上させて知名度を上げたかったのではないか」
騒動がネットを通じて拡散し、CDメジャーデビューもしておらず、小規模なイベントに出演するいわゆる「地下アイドル」の白石やグループの“知名度”が急上昇したのは事実だ。
所属事務所と白石に取材を申し込んだがいずれも返答はない。そこで騒動翌週、白石を除いた4人で活動を継続する「エンタの時間」のライブ会場を訪れた。
渋谷駅から徒歩10分ほどのライブハウス。ドリンク代込み2100円の入場料を支払って中に入ると、30人ほどのファンが集まっていた。全員が男性で、会社帰りと思われるワイシャツにスラックスの30代の姿が目についた。
この日のライブも複数の地下アイドルが出演するものだった。まず登場したのはメンバーが全員小学生のグループ。曲が始まると来場客は振り付けに合わせて踊り、口々にメンバーの名前を叫ぶ。
4番目に問題の「エンタの時間」が登場したが、リストカット騒動の影響は感じられず、客席は他のグループの時と変わらない程度の盛り上がりを見せた。メンバーたちが前週の騒動に触れることもなかった。