NHKの深夜バラエティー番組「今夜も生でさだまさし」(通称「生さだ」)。ラジオのようにはがきを読むスタイルの生放送で、多くのファンを獲得している。画面の中のさだまさし(63才)は、面白くていい人、というイメージだが、実際にはどうなのだろうか? 放送作家の井上知幸さんはこう話す。
「さださんは以前、演出家と大げんかして、紅白歌合戦を降りたという話を聞いていたので、会う前は、“武闘派の怖い人”というイメージでした。それで最初はものすごく構えていたのですが、すごく気さくで冗談ばかり。まったくふざけたかただった(笑い)。
『生さだ』は、さださんが選んだはがきを読んで進行しています。ぼくらが読んでほしいはがきでも、さださんの興味いかん。番組が始まってみないとわかりません。ぶっつけ本番みたいなものだから、両サイドにいるぼくらのリアクションも自然体。
学校が終わって友達同士で話をするような感じで、打ち合わせなし、約束事なしでやってます。一応台本は書いてますけど、読んでくれないんですよ。まあ、読んだところでその通りにはやらないですからね」
さらにエグゼクティブプロデューサーの飯塚英寿さんからはこんな証言も。
「『生さだ』の見どころのひとつは、本当にさだまさしが歌うのかということ。9年間で1回だけ、本当に歌いませんでしたから(笑い)。コンサートのあった日は、“もう散々歌ったから、歌わなくていいよね”と言っていることもあります。
確かにプロが歌うには簡素なセット、しかも深夜の生放送で、よく歌ってくれると思う。それにこの番組は、“さださんが歌うんなら”とゲストが生歌を披露してくれることも多く、通常の歌番組では考えられないことをやっているという自負もあります。最近は、録画で見る『録さだ』も多く、10代から80才過ぎまでの、幅広い層からはがきが届きます。これも、さださんの人柄ですかね」
※女性セブン2015年7月9・16日号