お笑い芸人としてデビューし、現在は俳優・実業家に転身しているデビット伊東(48才)。かつてはヒロミ、ミスターちんとともにB21スペシャルを結成して、人気を集めた。そんなデビット伊東には、一時、芸能界を離れた時期があった。それでも、再び芸能活動を始めたのは、ある役者との出会いがあったからだった。B21スペシャル時代の話から紐解き、さまざまな転機のエピソードをデビット伊東に聞いた。
――B21スペシャルは大人気でしたが、もうお笑いはやらない?
デビット:ぼくの中では今でも芸人なんです、どこか。たまたまそういう役が来ないというだけで、いつでもできるんですよね。でも芸人って、お客さんが決める事じゃないかなって思うんです。ぼくたちの頃、芸人って言わなかったので。自分で芸人と言うほど格好悪い事ってないと思うんですよね。お客さんにお金を払ってもらって、初めて芸を見てもらうんじゃないかなって思うんです。ぼくはこれから支える立場になるんでしょうけど、機会があれば、誰よりも先に手を挙げますよ。
――B21結成時、ヒロミさんの家の押し入れに泊まっていたそうですね。
デビット:歌舞伎町で働いていた時に、寝るところがなかったんです。あそこはヒロミさんだけの部屋じゃなくて、ショーハウスのDJのかたとヒロミさんがアパートに住んでいたの。ぼくは埼玉から通っていたので、そこに居候させてもらいました。昼間はスイミングスクールのコーチをやって、夕方から歌舞伎町で朝まで働いて、始発に乗って実家に帰って、仮眠してスイミングスクールのコーチをしてという生活でした。18、19才の頃です。
――その時のご苦労は?
デビット:苦労していたんでしょうけど、苦労と思ったことは一度もない。お金はありませんでしたよ。インスタントラーメンが置いてあるんですけど、ヒロミさんとDJのかたが麺を食べて、ぼくは残りのスープとフランスパンを食べていました。でも、なんにも苦労だと思わなかった。店に行けばまかないを食べられたし。
――ヒロミさんとは、今でもつきあいはあるんですか?