ここ数年、低価格で使い勝手の良いアイテムを積極的に取り入れる「プチプライス(プチプラ)・コーディネート」が女性の間で流行している。この流れは、10代から20代の若い女性だけでなく、ママ世代のファッション雑誌でも毎号大きく取り上げられ話題を呼んでいる。
とはいえ、ママ世代のプチプラは、ただリーズナブルなファスト・ファッション(ユニクロやH&M等)を取り入れれば良いというわけではないようだ。都内の私立高校に通う娘をもつ女性Aさん(49歳)は、昨今のおしゃれママ・ファッションで重要なのは「一点豪華主義」だという。
「ここ最近、プチプラのファッションが流行っているのは実感しますね。保護者会などに来るママさんたちの間でも、ユニクロやGAP、ZARAなどを取り入れている人が多いです。でも重要なのは、上から下まで全身をプチプラにしてはいけない、ということ。私立に子供を通わせているママさんたちは、どこかに『豪華さ』を忘れない人が多いです。
たとえば、服はZARAでも靴はルブタン、シャツはGAPでも時計はロレックス、ジーンズはユニクロでもシャツはマディソンブルーでカバンはセリーヌ、といったような『一点豪華主義』がポイントです」(Aさん)
また、高校生と大学生の2人の息子をもつ主婦のBさん(51歳)も、こう話す。
「今もお母さん友達とランチをする機会は多いですが、“プチプラが良い”というよりも、むしろ“全身ブランドものは痛いと思われる”という表現のほうが正しいかもしれません。時計や靴、シャツなどの定番アイテムこそ、ブランドものを買って長く大切に使う人が多い印象です。流行ものはプチプラで揃えれば良いので主婦層にとっては良い傾向ですよね。そのほうが今の時代に合っているし、無理しすぎなくて良いのが楽ですね」(Bさん)
“プチプラ”ファッションがブームとはいえ、全身コーデを低価格で揃えるのではなく、「一点豪華主義」を基調とする、というのが今どきのママ世代の定番のようだ。