まさか自分の家族が振り込め詐欺に巻き込まれるとは…。そう思って安心している人も多いかもしれないが、妙な形で家族が騙されてしまうことも。千葉県に住む商社勤務の男性Yさん(50才)が、振り込め詐欺をきっかけにかけられた、あらぬ疑いについて告白する。
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ぼくの海外出張中、カミサン(46才)が振り込め詐欺の電話を取ったのがことの始まり。
「今、女子高生に痴漢しちゃって捕まって、痴漢した相手から『500万円払えば訴えない、今から振り込め!』って脅されてるんだ。助けてくれ!」って。
ぼくは前日から海外出張しているんだよ。ふつうは「あはは」で終わる話でしょ? しかしカミサンの考えることはわかんないね。真っ先にぼくが海外出張とウソをついて、そのへんをウロついて、おまけに痴漢までして捕まったと「ピンときた」って言うんだから。
それでカーッてきて、ぼくの実家にすぐ電話。「お義母さん! あなたの産んだ息子さんはとんでもない人ですよ」と、痴漢のいきさつをわめき立てたんだって。
「うちには500万円なんて大金、ありませんからねッ。お義母さんが振り込んでください」とまで言ったらしい。
さすがにおかしいと思った母親が、ぼくの会社に確認したら、間違いなく海外出張中とわかり、ことなきを得たんだけどさ。
それで帰国後、謝るかと思えば「いかにもやりそうと思わせるアンタが悪い」とケロッ。オイッ!
※女性セブン2015年7月23日号