安倍晋三首相との首脳会談では、無愛想な表情が印象的だった習近平・中国国家主席。普段も強面のイメージが強いが、中国では意外にも「マザコン」で有名だという。最新刊『習近平の「反日」作戦』(小学館刊)を上梓したばかりのジャーナリスト・相馬勝氏が解説する。(文中敬称略)
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北京の口コミでは、習近平のマザコンぶりは有名だ。仕事上でも、プライベートでも何か難しいことがあると、母親に電話をして相談するというのだ。これを裏付けるようなエピソードが、2001年1月に重慶テレビで放送された「記憶」という番組のなかで紹介されている。
習近平が福建省長として多忙を極め、春節でも深センの実家に帰ることができないため、(母の)斉心が電話で「仕事をしっかりやることが最大の親孝行。仕事を全うすることは家庭や自身に責任を持つことと一致する」と前置きしたうえで、「何千回も言っているが、決して油断せず、間違いを犯してはならない。それは私の抗日戦争当時の経験からも裏付けられる。さらに、重責を担っても、健康と安全第一だよ。物事は楽観的に考えた方が良いよ」
などと述べて、母親としての思いを伝えているのだ。
なお、斉心は習近平ら2男2女をもうけ、子育てに専念し、習近平の父・習仲勲の死去(2002年)までずっと連れ添った。いまも深センで存命だ。
※相馬勝・著『習近平の「反日」作戦』より