夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのはご主人(34歳)が商社勤務の奥様(38歳・M美さん)。8歳の娘さん、ご主人のお父さんとの4人暮らしです。
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毎年、七夕の願いごとは近所のスーパーに用意された短冊に書いています。皆、優しくていつも私のことを書いてくれるんです。
七夕の頃に私が風邪を引いた時は「M美の風邪が治りますように」(夫)、「ママが元気になりますように」(娘)。義父に至っては「M美さんが家事を休めるよう、料理を作れるようになりたい」。ママ友がそれを見て「いい家族ねぇ!」と感動してくれました。
でも、優し過ぎて困る時もあります。ある年の七夕の頃、私が「少し太ったからダイエットしないと」と呟くと、スーパーの短冊には「M美が減量できますように」「ママがやせますように」「M美さんのダイエットが成功しますように」の文字が……。
1年後、ダイエットが成功した際、「でも、胸が小さくなっちゃったわ」と呟くと、「M美がバストアップしますように」「ママのおっぱい大きくなって!」「BカップからAカップになったM美さんの胸が元に戻りますように」。……って、お義父さん、何で私のカップ数を知ってるの!
恥ずかしいから七夕前には呟かないようにしてたのに、庭で転んでしまい「お尻が痛い」と呟くと、「願いごとを書いてくる」と出かけた夫たち。すぐにママ友から電話で「『痛みが和らぐよう、お尻をさすってあげたい』と短冊に書いてあったけど、何のこと?」。お義父さん、そんな親切、いりませんから!
※週刊ポスト2015年7月17・24日号