誰がこんな状況を予想しただろうか。セ・リーグは一時は全球団が借金を抱え、オールスター前の折り返し時点で首位は横浜DeNAベイスターズ。この結果を受けて、野球評論家の金村義明氏が改めてセ・リーグの順位予想をした。
●開幕前予想
【1位】広島、【2位】阪神、【3位】巨人、【4位】ヤクルト、【5位】横浜、【6位】中日
●修正順位予想
【1位】巨人、【2位】阪神、【3位】ヤクルト、【4位】広島、【5位】横浜、【6位】中日
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いやァ、僕も評論家を15年やっていますけどね。こんなシーズンは初めてですわ。こうなれば、どこが先に落ちていくかの消去法になります。
開幕前に僕は広島を1位と予測しました。ですが、広島はもう……厳しい……。機動力を使うでもなく、広島名物の全員野球をやるでもない。緒方采配には「広島らしさ」がなく、「?」マークがつくことばかりです。
6球団を見渡すと、選手層の厚い巨人が目につきます。
ただ断わっておくと、今年の巨人はそんなに強くないですよ(笑い)。それでも結果的には巨人が残ると思う。理由は12球団トップの防御率を誇る投手陣。接戦を制するにはやはり投手力がモノをいいますから。その巨人を脅かす球団があるとすれば藤浪晋太郎、メッセンジャー、岩田稔、能見篤史と4本柱がしっかりしている阪神ですね。抑えの呉昇桓もいい。
クライマックスシリーズ(CS)を考えると3位争いが見どころになるが、これはヤクルト、広島、横浜の勝負になるでしょうね。台風の目はヤクルトかな。横浜も前半は頑張ったけど選手層が薄い。ここに来て、ヤクルトの投手陣のほうが安定感が出始めました。
中日は修正案でも最下位。チームは若手に切り替えていく意思表示をしている。勝負できるのは来年以降でしょうね。
※週刊ポスト2015年7月31日号