国際情報

安倍首相は韓国で大悪党だが一部にアベノミクス評価する人も

 近ごろの韓国はあからさまに日本に歩み寄り始めている。だが、韓国人ブロガーのシンシアリー氏は、「韓国が突然『日本に学べ』と言い出した背景には“裏”がある」と指摘する。

 * * *
 最近、韓国が「日本に学べ」と主張したケースを考察してみよう。
 
 今春の安倍総理による訪米が成功し、日米防衛協力指針が大幅に格上げされると、韓国の有力マスコミは朴槿恵大統領の対日外交を「頑固すぎて間違っていた」とこぞって批判し、「日本外交はすごい」「安倍外交の勝利だ」という論調まで聞こえるようになった。それはまるで、「外交の敗北は大統領のせいだ」「私たちマスコミは賢いのに、大統領は無能だ」とアピールするかのようだった。
 
 断言するが、それをいうならマスコミも共犯だ。対米外交を「外交戦」と称して、「もっと強く日本を叩くべきだ」と強硬路線を煽ったのは、他ならぬマスコミだからだ。
 
 ところが、彼らは自分たちの責任には一切触れなかった。安倍外交の成功を称賛し、返す刀で朴槿恵大統領にすべての責任を押しつけ、自らの失態を覆い隠している。
 
 アベノミクスの評価もこれと同じ構造である。現在、韓国の経済はピンチだ。何年も前から「時限爆弾」と指摘されながら何一つ改善できない家計債務、ウォン高による輸出企業の不振、経済政策の無策……。頼みの綱の中国経済も成長率が思わしくない。
 
 そんな状況の今年5月、韓国の経済副総理で企画財政部長官を兼職している崔炅煥氏は、よりによって滞在中の日本で「日本は(経済関連で)成果を出しているのに、韓国は野党と国会が足を引っ張っている」などと発言した。日本では「韓国の副総理がアベノミクスを認めた」と報じられたと聞くが、韓国では、「なぜ日本で祖国の悪口を言うのか」と激しく批判された。
 
 安倍総理は韓国で大悪党扱いなので口に出しにくいが、韓国の一部にはアベノミクスを評価する人もいる。特に日本の企業がベアに応じることは羨望の対象でもあった。韓国では、財閥企業優遇政策で莫大な利益を得ながら賃金引き上げに非協力的な大企業への反感が強いからだ。

※SAPIO2015年8月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン