テレビの次世代を担う若手芸人として今、あばれる君(28才)が業界で大きな注目を集めている。
「今月初め各キー局の編成マンらが非公式に集まり情報交換をしたときに、ネクストブレイク芸人の話になったのですが、流れ星やピスタチオなどの名前が上がるなかで、ほかの芸人に大差をつけたのがあばれる君だったんです。あのヘタウマな話芸と捉えどころのないパフォーマンスが今までにない芸風と評価されたんです」(テレビ局関係者)
スタッフの評価だけではない。多くのベテラン芸人が、あばれる君を高く評価しているのだ。
「くりぃむしちゅー、内村光良、明石家さんまからもそうです。とくにさんまは、日テレの『さんま御殿』のスタッフに、何度もあばれる君の名前を出してプッシュしていたそうです。別番組で、本番になるとボケをかまして、暴れ回る姿をさんまが気に入ったと聞いています。その話は瞬く間にテレビ界に広まっていきました」(放送作家)
あばれる君がテレビ界で引く手あまたな理由が実はもうひとつあるという。スタッフ受けが抜群にいいのだ。
「芸名があばれる君のため、テレビカメラが向いている時は常にハイテンションになって縦横無尽に動き回る。でも、カメラが止まると操り人形の糸がプツリと切れたようにおとなしくなる。それどころかすごく気を遣う男でロケが長引いても絶対に文句を言わない。むしろスタッフを気遣いさえする。たいていの現場には電車やバスでやって来ますしね、それは売れ始めても変わりません」(芸能プロ関係者)
もっとも、芸人としてキャラクターを確立中のあばれる君はそんな素顔をテレビの前には絶対にさらさない。ところが、かつて一度だけ素を晒してしまったことがある。今もテレビマンの間で語り継がれているのが4月に放送された特番『爆問!最強ドッキリ祭』(TBS系)。佐々木健介・北斗晶夫妻が仕掛けたドッキリに、あばれる君が思わず号泣してしまうハプニングが起こったのだ。
「ドッキリの内容は、“北斗&健介が仮面夫婦だったら”というもの。女性マネジャーが佐々木の愛人と言う設定です。しかも、カメラが回る直前に結婚指輪を付ける北斗の姿を目の当たりにするあばれる君はカメラの前にも関わらず素になって驚くんです。
極めつきは佐々木と北斗が胸ぐらをつかみ合う大喧嘩を始め佐々木が怒鳴りながら部屋を出ていく。ふたりのそんな姿を目の当たりにしたあばれる君は自分の無力さを呪いながらもふたりの復縁を切に願ってその場で泣きだしたんです。ドッキリ企画とは言え、あばれる君の優しさが伝わってくるほのぼのしたドッキリになった」(別の放送作家)
テレビから受けるイメージとは180度違うあばれる君。業界ではあまりの性格の良さからスタッフからは尊敬と畏敬の念を込めて“あっぱれ君”と呼ぶ声もあるとか。
「10月からは各局で多くのレギュラー番組を獲得する話もあります。初のMC番組が早くも決まりつつあるそうですよ」(別のテレビ局関係者)
あばれる君の快進撃は、しばらく止まりそうにない。