2月の「春節」の時期、多くの中国人が日本を訪れた。わずか1週間で45万人もの中国人観光客が日本に押し寄せたが、大量の来日中国人が次に殺到すると考えられるのが「夏の花火大会」だ。
中国では「春は桜、夏は花火鑑賞するのが日本の伝統的な文化活動」と伝えられている。中国の旅行サイト『楽途旅遊』では日本の花火を「世界最美」と称賛している。見るべき花火大会として紹介されているのが、隅田川(7月25日)、江戸川(8月1日)の両花火大会と東京湾大華火祭(8月8日)だ。
花火大会は大混雑が予想され、春の花見と同様、トラブルが起きやすい環境だ。「場所取り」ひとつとっても日本人同士なら先にシートの敷いてある場所には立ち入らないといった暗黙のルールが共有されているが、中国ではそうした文化がない。訪日した観光客がところ構わず座り込んで占拠してしまう危険がある。
何より不安視されるのが、「排泄問題」だ。中国人観光客のトイレ騒動は世界中で頻発しており、公園など屋外での子供の排尿、排便は当たり前。電車の中でも子供は人目を気にせず排泄し、親は叱るでもなく平然と振る舞っている。
日本を訪れる中国人観光客はほかのアジアの国に比べると富裕層が多いといわれるが、今年の春節期には銀座の街頭で子供に立ち小便させる中国人女性が話題になった。「洗面台で子供に放尿させる親がいて驚いた」という声もある。
大群衆が集い、トイレの少ない花火大会に子連れの中国人観光客が押し寄せたら、どうなるか。いきなり隣で排泄を始められたら、花火を楽しむどころではないだろう。
※週刊ポスト2015年7月31日号