結党60年、戦後の政治の中枢を担った自民党総裁を「内側」から撮りつづけた男がいる。自民党初代写真室長の岡崎勝久氏(70)である。
岡崎氏は岸信介氏から35年にわたって総裁の素顔を撮り続けているが、それぞれの総裁に様々なこだわりを感じたという。例えば、2001~2006年に総裁を務めた小泉純一郎氏は、どんなこだわりを持っていたのか。
ここで紹介する写真は、岡崎氏の新刊『保守の肖像 自民党総裁六十年史』(文・常井健一、小学館刊)にも収録されているもので、2004年、参院選CMの撮影現場の小泉氏の様子だ。岡崎氏は、こう振り返る。
「絶対に歯を見せない方で、“微笑んでください”と声をかけると“男は人前で笑うもんじゃないんだ。親父の遺言なんだよ”と。こだわりを感じました」
写真■岡崎勝久(自民党初代写真室長)
※週刊ポスト2015年7月31日号