結党60年、戦後の政治の中枢を担った自民党総裁を「内側」から撮りつづけた男がいる。自民党初代写真室長の岡崎勝久氏(70)が、新刊『保守の肖像 自民党総裁六十年史』(文・常井健一、小学館刊)を上梓した。
岡崎氏は岸信介氏以降、35年にわたって総裁の素顔を撮り続けているが、ここでは、同書にも収録されている写真の中から、1982~1987年に総裁を務めた中曽根康弘氏について紹介しよう。
写真は1984年、過激派が火炎放射器で放火されて建物の上半分が消失した党本部の惨状を視察し、思わず口をあんぐりあけた中曽根氏の様子。案内を買って出たのはハマコーこと浜田幸一氏だ。中曽根氏の印象について、岡崎氏はこう語る。
「元祖パフォーマンス宰相で一番画になった方です。時間には正確でした」
写真■岡崎勝久(自民党初代写真室長)
※週刊ポスト2015年7月31日号