これまで、子供や女性が主な来場者だったテーマパークに“異変”が起きている。シニア層が増えているのだ。『レジャー白書2014』によると、2013年の遊園地・テーマパークの来場者の3分の1が50~70代だという。そのため、各テーマパークはシニア層も楽しめるアトラクション、レストランなど、さまざまなサービスをこぞって用意している。
コンセプトはズバリ「3世代ディズニー」だ。
「園内すべてのアトラクションやレストランはスロープやエレベーターを設置したバリアフリー対応です。ランドもシーも赤ちゃんからお年寄りまで快適に過ごせます」(ディズニーパーク攻略家・みっこさん)
必要に応じてベビーカー、車いす、電動カート、介助用電動車いすを有料でレンタルできる。まだディズニーに行ったことのない初心者のシニア層にお勧めなのが、アテンド付きのガイドツアーだ。
「『プレミアムツアー』を申し込むと、希望に応じてガイドが同行ツアーを組んでくれます(1グループ6名まで、2万1600円)。対象アトラクションを優先的に利用できます。さらにショーのスペースもあらかじめ確保されている、お得なツアーです」(みっこさん)
3世代向けのアトラクションも充実する。
7月17日には映画『リロ&スティッチ』のアトラクション「スティッチ・エンカウンター」がオープン予定だ。高齢化社会に詳しいジャーナリストの嶌信彦さんはこう評する。
「高齢者でも、映画を見るような感覚で、座りながらスクリーンのスティッチとの掛けあいを楽しめるようです」
絶叫マシンで有名な富士急ハイランドが2014年7月にオープンしたのが、直径20mの巨大スクリーンに映し出される映像で富士山周辺の擬似フライトを体験できる「富士飛行社」(1回1000円※フリーパス使用可)。座席は映像に合わせて動き、飛行機に乗っているような感覚になる。久石譲さん作曲のオリジナル音楽に加え、花畑の上空を通過したら花の香りが漂い、湖上では水のしぶきを肌に感じるなど、視覚だけでなく五感をフルに使って擬似フライトを堪能できる。
「絶叫マシンには乗れないシニア層も『富士飛行社』ならお孫さん(4才以上、身長110cm以上)と一緒に楽しめます。とくにお勧めは、上空から眺めた富士山の美しい姿です」(富士急ハイランド宣伝部担当者)
※女性セブン2015年7月30日・8月6日号