ビジネス

長崎の「変なホテル」 ロボット従業員採用で価格革命に挑む

女性の人型ロボットと恐竜ロボットがお出迎え

 国内最大規模のテーマパークにユニークな建物がオープンした。フロントで「いらっしゃいませ」とお辞儀し、チェックインの手続きを案内するのは女性の人型ロボットと恐竜、小型ロボットの3台。クローク係は鋼鉄のアームロボット1台で、荷物はポーターロボット2台が部屋まで運ぶ。

 奇妙なこのホテル、長崎・ハウステンボス内に7月17日オープンした、その名も『変なホテル』である。ハウステンボス社長であるエイチ・アイ・エスの澤田秀雄会長が、「世界一生産性の高いホテル」を目指して完成させた。

“ロボット従業員”などの採用で機械化や自動化を徹底。光熱費のかからない特別なパネルを館内と客室に設置することでエアコンが不要となり、顔認証システムの導入でルームキーなしで部屋に入れる。また、テレビや電話の操作はベッド脇のタブレッド1台で行なう。

 その結果、従業員は清掃員5人のほか、館内の監視カメラの映像をチェックする人員を含めて最大でも13人。コストを削ることで宿泊料金は園内にあるホテルの3分の1以下になったが、宿泊費の決め方も一風変わっている。

「上限と下限の金額が設定されていて、その範囲内で入札していただきます。例えば、夏休み明けの9月は朝食付きのシングルの下限が9000円、上限が1万6000円。その間の金額でお好きに入札していただき、上位の方から予約が決定します。ホテルの価値をお客様に判断していただくというコンセプトです」(スマートホテル開発準備室・岩爪猛室長)

 開業時の72室に加え、来年2月には72室が完成予定。澤田会長も、「アジアの国々が豊かになり、海外旅行に行くようになれば世界中でホテルが不足する。このようなホテルが世界のスタンダードになります」と意気込む。

「変わり続ける」ことを目指してホテルの名を決めたというだけあって、今後もさらなる価格革命を実現すべく、常識破りのアイデアが飛び出してくるだろう。

撮影■藤岡雅樹

関連記事

トピックス

おもてなし計画を立てる大谷翔平(写真/アフロ)
【メジャー開幕戦】大谷翔平、日本凱旋でチームメートをおもてなし計画 選手の家族も参加する“チームディナー”に懇意にしているシェフを招へいか、おすすめスポットのアドバイスも
女性セブン
今も多くの人々の心に刻まれているテレサ・テンさん
【没後30年・秘話発掘】「永遠の憧れ」テレサ・テンさん 小林幸子、片岡鶴太郎らが語った「彼女だけの歌声」「今も歌い継がれる理由」
週刊ポスト
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・最上あいさんが刺傷され亡くなった(左・知人提供)
「顔中血まみれ、白目で、あまりに酷くて…」女性ライバー“最上あい”さん(22)の“事件動画”の目撃証言と“金銭トラブル”の判決記録【東京・高田馬場で刺殺事件】
NEWSポストセブン
巨人の阿部慎之助・監督の手腕が問われている(時事通信フォト)
巨人・阿部監督、当初のチーム構想が二転三転 “新継投プラン”に疑問の声で「大勢にクローザーを任すべき」との指摘も
NEWSポストセブン
4月クールドラマでも主演を務める橋本環奈
橋本環奈、パワハラ報道で考えるマネジャーのあり方 令和の今こそ知っておきたい、松田聖子のブレイクを支えた事務所社長が実践した「個性は周りが育てる」の考え
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・最上あいさんが刺傷され亡くなった(右・知人提供)
《女性ライバー“最上あい”刺殺》「200万円を超える額を貸している」「消費者金融から借金した」高野健一容疑者(42)が供述する被害者・佐藤愛里さん(22)との“金銭トラブル”
NEWSポストセブン
49歳で出産した女優・小松みゆき
49歳で出産した女優・小松みゆき 娘が、母の若い時の写真集を見たいと言い出したら…?「いいよ、と見せます」
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・最上あいさんが刺傷され心肺停止となる事件が起きた(左・Xより)
《人気ライバー“最上あい”(22)刺殺事件》「山手線1周ライブ配信を見て、被害者を発見」逮捕された男の“配信を悪用した凶行” 【東京・高田馬場】
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・最上あいさんが刺傷され心肺停止となる事件が起きた(左・Xより)
生配信中に刺された女性ライバー “最上あい” さん(22)は「最高ランク・プラチナプラス」の人気者 事件前日に話した知人が証言「優しくて思いやりがある子だった」
NEWSポストセブン
3月末でフジテレビを退職する永島優美アナ(インスタグラムより)
《フジ永島優美アナ電撃退社》父・昭浩氏が明かした「娘の次なるチャレンジ」「ダンスやフルーツ方面」の仕事、「フジ問題との関係」は否定
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・最上あいさんが刺傷され心肺停止となる事件が起きた(左・Xより)
《衝撃の現場目撃証言》「ギャーッ! 助けて!!」「男が女性をバンバン蹴っ飛ばしていた」“最上あい”名義の人気女性ライバー(22)を男が刺殺 東京・高田馬場
NEWSポストセブン
19才の誕生日に成年式が開催される悠仁さま
悠仁さま「成年式」は異例の“19才の誕生日に開催”、詳細は“発表がない状態”の不安 進学先の筑波大学の受け入れ体制、小室眞子さんとの関係も難題に
女性セブン