国際情報

北京市中心部 武装警察が実弾入りの機関銃構え厳重警戒態勢

 北京では市内中心部の街頭で、武装警察が実弾入りの機関銃をもち、警備に当たっていた。こうした厳戒態勢の背景を『習近平の「反日作戦」』(小学館)の著書で、ジャーナリストの相馬勝氏がレポートする。

 * * *
 7月上旬、取材で北京を訪れた。北京の気温は35度以上に達し、太陽の直射日光を浴びると汗が噴き出てくる。この猛暑に加えて、相変わらずのPM2.5(微小粒子状物質)がすごく、外に出るのは相当な覚悟が必要だ。

 7月7日は1937年の日中戦争開戦から78周年。大規模なセレモニーや戦勝展示イベントが行われるので、早朝から北京市郊外の盧溝橋にある中国人民抗日戦争記念館に向かった。

 記念館周辺は朝の8時というのに、すでに警察車輌が2~3メートルおきに停車し、警官だらけで、記念館に至る道路は警察車輌で封鎖され、近づくこともできない。

 警官に入れないのか聞いたところ「活動。活動。党と政府の記念活動がある。習近平(国家主席)も来る。今日は1日中ダメ」とつれない返事。駐車しようにも、警官だらけで、すぐに「ここから離れろ」と注意される。結局、この日は諦めざるを得なかった。

 それにしてもすさまじい警備ぶりだ。とても日本の比ではないだろう。

 この北京滞在中、もうひとつの驚くべき警備ぶりをみた。車で北京中心部を移動していたら、武装警察部隊の車の前に2人の隊員が機関銃を構えて立っていたのだ。

 しかし、なぜ北京の中心部の人通りが多いところで、機関銃を構えているのか。一緒にいた中国人の知人によると、この付近は中国共産党や政府、軍の長老が住んでいる高級住宅街とのこと。天安門広場にも近く、人通りが激しいことから、厳重に警戒しているのだ。

 中国では2012年10月、天安門広場の天安門楼上付近で、ウイグル族の乗った自動車による自爆テロがあり多数の死傷者が出た。その後も、雲南省の昆明駅でも同様のテロ事件が起こるなど、テロの恐怖が強まっている。

 このため、大都市では地下鉄に乗るだけでも、X線の荷物検査機で手荷物を調べられるなど、警戒が厳しくなっている。いまや北京、天津、上海などの都市部では、武警隊員が機関銃を抱えて、街中を巡回しているという。

関連キーワード

関連記事

トピックス

母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん、母・佳代さんのエッセイ本を絶賛「お母さんと同じように本を出したい」と自身の作家デビューに意欲を燃やす 
女性セブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《インスタで娘の誕生報告》大谷翔平、過熱するメディアの取材攻勢に待ったをかけるセルフプロデュース力 心理士が指摘する「画像優位性効果」と「3Bの法則」
NEWSポストセブン
ライブ配信中に、東京都・高田馬場の路上で刺され亡くなった佐藤愛里さん(22)。事件前後に流れ続けた映像は、犯行の生々しい一幕をとらえていた(友人提供)
《22歳女性ライバー最上あいさん刺殺》「葬式もお別れ会もなく…」友人が語る“事件後の悲劇”「イベントさえなければ、まだ生きていたのかな」
NEWSポストセブン
4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
永野芽郁、4年前にインスタ投稿していた「田中圭からもらった黄色い花」の写真…関係者が肝を冷やしていた「近すぎる関係」
NEWSポストセブン
18年間ワキ毛を生やし続けるグラドル・しーちゃん
「女性のムダ毛処理って必要ですか?」18年間ワキ毛を生やし続けるグラドル・しーちゃん(40)が語った“剃らない選択”のきっかけ
NEWSポストセブン
永野芽郁
《永野芽郁、田中圭とテキーラの夜》「隣に座って親しげに耳打ち」目撃されていた都内バーでの「仲間飲み」、懸念されていた「近すぎる距離感」
NEWSポストセブン
上白石萌歌は『パリピ孔明 THE MOVIE』に出演する
【インタビュー】上白石萌歌が25歳を迎えて気づいたこと「人見知りをやめてみる。そのほうが面白い」「自責しすぎは禁物」
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《田中圭と永野芽郁にお泊まり報道》「トイレで寝ていた…」業界関係者が心配していた“酒の場での様子”
NEWSポストセブン
父親として愛する家族のために奮闘した大谷翔平(写真/Getty Images)
【出産休暇「わずか2日」のメジャー流計画出産】大谷翔平、育児や産後の生活は“義母頼み”となるジレンマ 長女の足の写真公開に「彼は変わった」と驚きの声
女性セブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《田中圭に永野芽郁との不倫報道》元タレント妻は失望…“自宅に他の女性を連れ込まれる”衝撃「もっとモテたい、遊びたい」と語った結婚エピソード
NEWSポストセブン
春の園遊会に参加された天皇皇后両陛下(2025年4月、東京・港区。撮影/JMPA)
《春の園遊会ファッション》皇后雅子さま、選択率高めのイエロー系の着物をワントーンで着こなし落ち着いた雰囲気に 
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《お泊まり報道の現場》永野芽郁が共演男性2人を招いた「4億円マンション」と田中圭とキム・ムジョン「来訪時にいた母親」との時間
NEWSポストセブン