「あれはまったく嘘の美談です」
タレントのなべやかん(44才)が、ネットに広まっている師匠・ビートたけしの男気あふれる美談についてキッパリ否定した。
一部のネットニュースで報じられていたのは、以下のような話だった。
なべが、某老舗高級ホテルを会場に、招待客600人の披露宴を計画した。それをたけしに伝えると、「売れない芸人が、そんな生意気するんじゃない。キャンセルしろ」と一喝。なべは招待客を100人に減らし、別会場を手配。しかし、高級ホテルのキャンセル料は、新たにかかった披露宴費用の倍の料金に。たけしが「俺が払うっての」と全額払った――
ネットでは「男気ありすぎですね。かっこいい」「いい話だな」という声が上がり、SNSを通じて一気に広まった。好意的な反応が多く、“弟子思いのたけし”というイメージを補強する、けっこういいエピソードになっていたのだが、なべは当サイトの取材にこう語るのだ。
「だって600人ですよ。普通に考えたら、大人でひとり3万円ぐらいかかるでしょ。単純計算で1800万円ですよね、それに会場費とかもろもろ入れたら2000万円規模の披露宴ですよ。ぼくができるわけないじゃないですか。それでキャンセル料半分とられて1000万円じゃないですか。1000万円払うなら、祝儀くれって話ですからね。あんなの嘘ですよ」
では、真相は?
「初めから100人規模の池袋の会場を決めていたんですよ。で、たけしさんに報告したら、たけしさんが“おおそうか”って、マネジャーに“行けるか?”って確認して、“じゃ行くからな”って。ただそれだけ。それ以上の話はありませんよ」
同じくたけしの美談では2年前、グレート義太夫が否定したことがある。1986年のフライデー襲撃事件の直後、たけしが謹慎していた間、たけしの家族とたけし軍団の生活費を志村けんが面倒を見ていたというもの。これについて義太夫が「そんな話し1度も聞いた事無い」とツイッターで完全否定した。
ネットでは数多くの芸人の美談が転がっている。昨年10月放送の『水曜日のダウンタウン』では、さまざまなネット美談を検証。江頭2:50、ダウンタウンらの美談がまったく根拠のないデマだったことが判明した。こうした美談には出所不明のものが多く、SNSを通じてシェアされ拡散され続けているのだからやっかいだ。