中国北京市のユニクロの店内の試着室で、男女2人が性行為をしている動画がネット上で公開され、卑猥な内容を投稿・拡散したとして4人が警察に逮捕される事件が起きた。ネット上では、ユニクロ側の広告戦略との見方も出たが、ユニクロはこれを否定するとともに、試着室を「正しく使用」するよう求めるコメントを発表した。
警察によると、この映像は携帯電話で撮影されたもので、男女2人がユニクロの試着室で明らかに性行為に及んでいることが分かる。映像の館内放送などから、場所は北京市内の三里屯支店の試着室と特定された。
映像は4月に撮影されたもので、男女2人はチャットアプリの「微信(ウィーチャット)」上で友人らにこの映像を送信。その後、中国版ツイッターの「微博(ウェイボー)」に投稿されている。
警察は映像をネットに投稿した容疑で19歳の男を、他の3人を卑猥な内容をネット上に拡散した容疑で、それぞれ逮捕した。
ユニクロは、「ユニクロ三里屯映像事件の説明」という見解を発表。「国際ブランドとして、ユニクロはこれまでお客様に安心、快適、良質なショッピング体験と場所を提供するよう努めてまいりました。そして、多くのお客様に社会道徳や社会正義を守り、ユニクロ店舗が提供する試着室を正しく使用していただくようお願いしてまいりました」などとコメントしている。
国営新華社通信によると、中国では卑猥な書籍、映画、画像、映像を拡散した罪で起訴され、裁判で有罪になれば、最高2年の懲役刑となる。さらに、これが営利目的の場合、最高で終身刑となる。
また、微信を運用する新浪(シナコム)と、微博を管理する騰訊(テンセント)のネット大手2社が当局によりすでに処罰されたという。