《この連載も終盤に近づくと湿っぽい話が多くなる》
7月1日から始まった浅丘ルリ子(75才)による日本経済新聞の人気連載『私の履歴書』もいよいよ終了した。小林旭(76才)からのプロポーズ、石原裕次郎さん(享年52)との兄妹仲、石坂浩二(74才)との出会いと結婚、そして渥美清さん(享年68)との最後の共演…そんな赤裸々告白が高い関心を集めてきた。芸能関係者は語る。
「これもルリ子さんならではのことでしょう。交流関係が広かったのはもちろんですが、ルリ子さんは相手の懐に入ったつきあいのできる人。たとえば大原麗子さん。彼女への弔辞でもわかりますが、ルリ子さんは30年間彼女と本当の姉妹のようにつきあっていました。
長門裕之さんや裕次郎さんとも本当の家族のようなつきあいだった。そんなルリ子さんの口から語られることは通り一遍の話ではなくいわば真実の芸能史。だからこそ、ここまで読者を惹きつけたんだと思います」
14才のデビュー以降浅丘が出演した映画は158本にのぼる。名だたる名優と時を過ごし、恋をして、友情の面倒は厭わず、先輩には妹のように後輩には姉のように慕われた。
浅丘と破局後の小林と結婚した美空ひばりさん(享年52)にも妹のように永くかわいがられた。ふたりの結婚後、浅丘にひょんな仕事が舞い込んだことがきっかけだったという。
《私がリポーター役としてひばりさんと旭さんの新居を訪問し、お節介にも熱々な新婚生活をインタビューさせてもらうという特集記事だった》(『私の履歴書』7月11日)
派手なヒョウの毛皮で訪ねた浅丘をひばりさんはじっと見ていたという。
《ひばりさんは、私と旭さんが恋人同士だったことをもちろん知っていた。だからこそ私に気を使っていたんだと思う》
その後、ひばりさんは浅丘のことを「のぶちゃん」と呼び、実家に泊まるまでの仲になった。
包み隠さず描かれた当時のエピソードだが、浅丘がこの『履歴書』に書かなかったある男性との恋があったという。芸能レポーターの石川敏夫氏がこう振り返る。
「石坂さんとの結婚は詳細に描かれていてまるで当時を思い起こさせるようでしたが、“あの彼”のことは書かれていませんでした。実は当時、ルリ子さんにはテレビ局に勤める別の意中の男性がいたんです。周知の恋人でした。でもすれ違いが多く、ギクシャクしてしまっていた。その関係を清算しようという時、石坂さんから熱烈なアプローチを受け、ルリ子さんは結婚を決意したそうです」
まだまだ彼女の言葉は聞き足りない。
※女性セブン2015年8月13日号