「卒婚」――結婚という形を維持しながらも、夫と妻が互いに干渉せず、それぞれの人生を自由に歩んでいくという夫婦関係。過去に清水アキラ夫妻や加山雄三夫妻が明かし、ブームとなった「卒婚」だが、このブームの落とし穴にハマってしまったのが、朝丘雪路(80才)と津川雅彦(75才)夫妻のひとり娘である真由子(41才)だ。
「今さら大人なんだから自由にしたほうがいい。一緒に住まなくても、心はつながってるしね」(津川)
「もうこんな年ですから、今さら離婚はめんどくさいですからね」(朝丘)
2008年末、津川が経営していた玩具事業で6億円もの負債を抱え、その返済のために、長年暮らしていた一戸建てを売却したふたり。それを機に別々に暮らすことを決めたが、それから7年の月日が経ち、それぞれの生活に綻びが生じ始めている。
「2年くらい前、突然、朝丘さんがセリフ覚えに苦労するようになり、どこか気力がないように見えるようになったんです。検査の結果下されたのは、“老人性うつ病”という診断だったそうです」(朝丘の知人)
気持ちの浮き沈みが激しく、ましてや高齢の身。娘の真由子は母と同居し、つきっきりで面倒を看ることとなった。しかしそんな状況にもかかわらず、朝丘のそばに津川が寄り添うことはなかったという。
「津川さんは“通院には付き添ったりしている”と話していましたが、朝丘さんのご自宅まで行っている様子はありませんでしたね。“奥様やお嬢様はお元気ですか?”って聞いても、“妻も娘も自立した”と言うばかりで…」(津川の知人)
朝丘と真由子が暮らす自宅マンションから車で30分以上も離れた借家で、独居生活をしていた津川。しかし、それもまた行きづまっているようだ。
「引っ越していらした7年前は、おひとりで犬を散歩させたり悠々自適な生活をおくってらっしゃいましたが、1年ほど前くらいから出歩くことも少なくなりましたね。洗濯物も干しっぱなしなことも多くて、みんな心配してましたよ」(近隣住人)
そんな津川に手を貸したのは、やはり娘の真由子だった。
「昨年の暮れくらいから、真由子さんがよくこちらにやってきて、津川さんのお世話をしているようでした。それまで一度もお見かけしたことがなかったのですが、お父さんの現状を知って、通っているんでしょうね」(前出・近隣住人)
「卒婚」の結果、別々に暮らす両親の面倒を看ることを強いられることとなった真由子。そんな真由子に追い打ちをかけるように、朝丘の病状は悪化の一途をたどっているようだ。
「実は朝丘さんは老人性うつが進行していて、真由子さんのことがわからなくなってしまうこともあって、今はお手伝いさんの手も借りているそうです」(前出・朝丘の知人)
真由子の嘆息は尽きない。
※女性セブン2015年8月13日号