ビジネス

ダイハツ・コペン 世界初の着せ替えシステムがヒットの要因

ダイハツ『コペン セロ』とチーフエンジニアの藤下修氏

 大ヒットの裏には、開発者の熱い思いとこだわりが詰まっている。約200万円の価格で、50代以上の中高年のセカンドカーとして圧倒的人気の軽のオープンスポーツカー。ダイハツ『コペン』は発売から1年で販売1万台を突破し、6月には3つめのモデル『コペン セロ』が発売された。現在も、納車まで4か月待ちの人気だ。

 ここまでヒットする秘密はどこにあったのか。ダイハツ・チーフエンジニアの藤下修氏が語る。

「『コペン』は2012年ぶりにフルモデルチェンジされるということで社内外からの期待が高く、プロジェクトは一時凍結を経ながら新しい価値を生み出すために時間をかけて議論を重ねました。そして生まれたのが、『ドレスフォーメーション』という着せ替えのアイデアです。ドア以外の外板をすべて交換可能な樹脂パネルにしたことで外観を自在に変更できる世界初のシステムです」

 昨年発売のモデル『コペン ローブ』から着せ替えが可能になった。秋から発売予定の着せ替えのパーツは1セットで約35万円だという。

 また、軽量・低価格を実現するため、エンジンは量産の3気筒を使用。一方でターボ用のインタークーラーレイアウトなどは専用開発しコンパクトなボディを実現した。他の軽自動車なら1分ほどで終わる組み立て作業も、手作業で丁寧に約20分かける。新世代のスポーツカーとして注目だ。

撮影■渡辺利博

※週刊ポスト2015年8月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン