ライフ

眠れない時「目を閉じていれば眠くなる」は間違い 読書推奨

 暑くて寝苦しいと、睡眠不足になりがちだ。熱帯夜にぐっすり眠り、快適な夏を過ごすにはどうすればいいのか。快眠をもたらす最新常識を紹介する。

【1】「眠くなくても目を閉じろ」は間違い

 睡眠にまつわる“常識”には不正確なものが少なくない。たとえば、「眠くなくても布団の中で目をつぶっていればそのうち眠れる」という考え方だ。

「布団に入って15分以上眠れなければ、いったん布団から出たほうがいい。脳は場所と行為をセットで記憶する特徴があります。眠れないまま布団の中にいると、脳は“布団は考えごとをする場所”と認識してしまい、寝付きがどんどん悪くなります」(作業療法士でベスリクリニック睡眠外来担当・菅原洋平氏)

 悪循環を断ち切るには、別の場所で本や雑誌を読んで少し時間を潰し、瞼が重くなってきたら布団に戻る。

「結果として、布団の中に居続けるよりも質の高い睡眠が得られます」(同前)

【2】風呂は「38度で15分」

 夏はサッとシャワーだけで済ませたくなるが、好ましい習慣とはいえない。睡眠と密接な関係があるのは「深部体温」だ。普段、体温計で計っているのは皮膚の表面体温で、深部体温とは内臓の温度のことを指す。菅原氏によると、この「深部体温」を下げていくと人間は眠くなるという。

「深部体温を下げるには、ぬるめのお風呂につかって、少し体を温めるのが効果的です。一度上がった体温は反動で下がり始めます。下がり出すまでに1時間くらいかかるので、布団に入る時間から逆算して入浴しましょう」(快眠セラピストの三橋美穂氏)

 お湯の温度は、夏場は38度くらいが目安。熱すぎると表面体温だけが急激に上がって、深部体温が上がらない。ぬるめのお湯にはリラックス効果もある。

【3】頭を冷やして首を温める

 考えごとが頭から抜けず、眠れない時は、「頭を冷やし、首を温める」(三橋氏)という方法が推奨されている。頭を冷やすと脳の代謝が減速して入眠しやすくなり、首を温めるとリラックス効果が得られる。

「保冷剤をハンカチで包んで後頭部に当たるように枕の上に置くと効果的。首の後ろはホットタオルで温めましょう」(同前)

※週刊ポスト2015年8月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

亀梨和也
亀梨和也がKAT-TUNを脱退へ 中丸と上田でグループ継続するか話し合い中、田中みな実との電撃婚の可能性も 
女性セブン
吉田義男さん
追悼 阪神元監督・吉田義男さんが明かしていた思い「V9時代の巨人に勝てる気はしなかったが、監督として川上巨人を手本にチームづくりしたことはない」
NEWSポストセブン
ボブスタイルにイメチェンされた佳子さま(時事通信フォト)
「ボブスタイルに大胆イメチェン」「ご両親との距離感」に垣間見える佳子さま(30)の“ストレスフリーな一人暮らし生活”
週刊ポスト
都内のマンションから緊急搬送された小島瑠璃子
「娘は大丈夫、元気です。でも…」小島瑠璃子(31)の母が明かした“困惑” 現場に居合わせた赤ちゃんは無事《夫は緊急搬送され死亡》 
NEWSポストセブン
デモが過熱するソウル市内(時事通信フォト)
韓国・尹大統領逮捕の思わぬ余波 デモ頻発で「ソウルは危ない」と訪韓を避ける動き、「美容整形ストリート」では外国人客の予約キャンセルが続出
週刊ポスト
都内のマンションから緊急搬送された小島瑠璃子(HPより、現在は削除ずみ)
《母親も駆けつけた緊迫の一部始終》第一発見者の小島瑠璃子も救急搬送、現場では「ドンッドンッ」と音が
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
《舌、眼球を取り出して…》田村瑠奈被告の母親、遺体損壊を知りながら通報できなかった理由を語る「親としての気持ちがあった」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
都内のマンションから緊急搬送された小島瑠璃子
《小島瑠璃子が緊急搬送》夫の実業家はサウナ事業を展開「オープンしなかった…」「この半年で資本金大幅減」
NEWSポストセブン
新製品
《大騒動》秋葉原のPCショップに300人以上の転売ヤーら殺到…近接する幼稚園への侵入者に職員が「さすまた」で対応する緊迫の瞬間も
NEWSポストセブン
旧5人のメンバー。左から石崎琴美、吉田知那美、吉田夕梨花、鈴木夕湖、藤沢五月(時事通信フォト、Loco Solare)
《崖っぷちのロコ・ソラーレに新メンバー加入!》背景には3つの「切実なチーム事情」 「今季14戦で優勝ゼロ」で五輪3大会連続出場に最大の危機
NEWSポストセブン
事務所『シャシャ・コーポレイション』を40年近く支えてきた小林聡美(左)ともたいまさこ(右/時事通信フォト)
《事務所が昨年末に解散》女優の小林聡美が還暦前に独立『やっぱり猫が好き』考案の社長との別れ、盟友もたいまさこは事実上の引退へ
NEWSポストセブン
“怪演”が視聴者を驚かせ、ネットがザワついた池脇千鶴
《たるんだ頬にメガネ姿》フジドラマで中年女性役を演じる池脇千鶴「生涯ずっと女優でいたい」の怪演
NEWSポストセブン