幸せな運命に導く“名古屋の神様”と呼ばれる女性がいる。彼女の名前は、沖紘子さん。愛知県名古屋市を拠点に、もう50年近く、芸能界をはじめ政財界の著名人の間で「霊能者」として知られる存在だ。女子高生だった蒲池法子(かまちのりこ)に松田聖子の名をつけた人物としても知られる。
最近は高齢出産や少子化などの影響もあってか、生まれてくる子供の姓名判断依頼が増えているという。
本来名前をつけるのは、生まれて来る前よりも、生まれた瞬間がベスト。生年月日のほか、時間がわかるし、大安や仏滅など、細かい状況を加味できるからだ。ただ名前を届けるまでのリミットは2週間。それまでに希望通りの名前がつけられる約束はできないため、生まれる直前までに命名する。
「親はもちろん、祖父母からの依頼もありますよ。素直で優しい子なのか、健康がまず第一なのか、それによって画数が全部変わっていきます。
“東大に行かせたい”“芸術家にさせたい”、あるいは借金で苦労してる親は“お金持ちになる名前”など細かい条件を言われる場合もありますから、それに応じて、どんどん複雑になっていきます。
基本的には、親の名前と生年月日で、その子にどのようにパワーを与えればいいか画数を決めていくのですが、例えばその子から見て“おじいちゃんのような立派な人間に”という要望があった場合は、祖父の名前と生年月日も必要になります」(沖さん・以下「」内同)
生まれてきた子供を「どうしても慶応に入れたい」というある慶応出身の夫婦がいた。ただその子は、東大にも合格するほどの頭脳を持っていたため、沖さんはそう伝えたが、あくまで夫妻は「慶応」にこだわったという。
「その子は見事慶応幼稚舎に合格し、今中学生になりました。でも少し前にヨーロッパへ留学しているんですね。実はその子の名前をつけるときに、両親から“人に頼らず、自分で物事を考える子供になってほしい”という条件もあったんです。このままいけば慶応大学に進学するのでしょうが、留学したことで違う生き方を選択するかもしれませんね。
この子の場合、大変強い生命力を持っていたので、その生命力に対抗できる名前をつけるまですごく時間がかかったし、とにかく苦労しました。弱い名前をつけてしまうと、いい運命にならないんです」
そういった依頼を数多く受けているなかで、沖さんは女性セブンの取材を受ける気持ちになったという。
「最近テレビや雑誌をにぎわせている犯罪や事件に子供たちがかかわっていますよね。そういった子供たちの名前をみると、やっぱり、すごく生命力が弱かったり、その子の親が感覚でつけた名前だとわかったりすることが多いんです。
名前は、その子の人生をある程度決めるもので、命名されたときからそれは始まります。名前はAとかBという単なる符号ではなく、名前自体に生命力があるんです。ですから子供の名前をつけるときは、持って生まれた能力を引き出し、よりよい人生を導いていく名前をつけてあげないと。
これまで私は、友人や知人の紹介で多くの子供たちの姓名判断をしてきましたが、もっと広く多くの子供たちの名前をつけていきたいと思うようになったんです。こうして『女性セブン』に出ることは、私のことをより多くの人に知ってもらえる機会になりますよね。私の力がよりよい世の中になるために役立つならば、喜んで残りの人生を捧げたいと思っています」
※女性セブン2015年8月20・27日号