芸能

松平健 愛知県PR動画で城かぶり、フグになりきる姿が話題

城に扮する松平健(愛知県公式HPより)

 松平健のはじけっぷりが話題だ。地元・愛知県が発行するプレミアム付宿泊券・観光券をPRする動画に登場。マツケンサンバ以上のインパクトで、地元民だけではなくネット上を驚かせている。いったいどんな内容なのか? コラムニストのペリー荻野さんが綴る。

 * * *
 このところ全国各地の魅力を紹介するCMが増えているが、驚いたのはマツケンこと松平健による愛知県のPR動画だ。
 
「モノスゴ愛知でマツケン」という青いのれんの前でにっこりする健さん(愛知県豊橋市出身)。よく見ると、のれんの片隅に「待つ、県」とちっちゃな文字が。ダジャレか…。

 この時点で何か他の自治体とは一味違う予感がプンプンするのだが、そこに♪マツマツマツマツケン~とお陽気な音楽が鳴り響き、緑の木々のてっぺんからとんがった城の屋根が何やら揺れながら出てきた。なんで揺れているのかと思ったら、なんとそれは「城の屋根を被った殿様マツケン」だった! 揺れているのは音楽に合わせて踊っていたからなのだ。しかも、ずんずんと出てきたボディーを見れば、そこもりっぱなお城! つまりマツケンは全身で城になっていたのである。そして愛知が誇る国宝犬山城について「今に残る日本最古の天守だと?まことか!」と魅力をアピール。
 
 あまりのことに口があんぐりしていると、続いて、なぜか白い着物で箸につままれ、ぶらぶらとぶらさがるマツケン殿様。今度は自らフグになっており、愛知県が「100年前からフグの産地とは恐れ入る」としっかり宣伝しているのだ。この他、マツケンサンバもびっくりのきんきらの着物で、「20メートルの炎の柱とは見上げたものぞ!」と激しく金色の火の粉を吹きだす手筒花火、白馬で緑の中を駆け抜けながら「明治時代の日本がしかと見えるぞ」と博物館明治村についても語る。

 衝撃なのは、なぜか70年代のソウルシンガー風のピチピチスーツに白とオレンジのアフロヘアのマツケンが何人も重なって登場するシーン。いつの間にか画面はアフロマツケンでぎゅうぎゅう状態だ。いくらなんでもアフロは愛知県の名物じゃないぞと思ってみていると、画面はアフロと同じ色合いの山の景色に。ここは桜と紅葉が同時に楽しめるという珍しい「小原四季桜まつり」の風景なのだった。キメ言葉は「桜と紅葉の共演 あっぱれじゃ!」桜と紅葉の共演というより、アフロと桜と紅葉の共演があっぱれじゃ。

 芸能界広いしといえども、天守閣と桜と紅葉を頭に被ってPR動画に登場するというのは、マツケン以外には考えられない。それになんだかすごくうれしそうなのである。今回の動画についても「マツケンサンバをやっていたのでオファーがあったのでしょう」と余裕の微笑みだが、私が聞いたウワサでは、ご本人がおもしろ企画が大好きで、周囲が「えっ」と驚いても本人はケロリと「面白い」とノリノリになってしまうらしい。

 ご本人は俳優松平健とマツケンのふたつの顔をきちんと分けているというが、四年前には突如として映画『劇場版仮面ライダーオーズ』で仮面ライダーとともに白馬に乗った将軍吉宗として敵と戦っていたし、歌ではマハラジャになったりハワイアンを奏でたりと変幻自在、神出鬼没の活躍を続けている。今回の愛知県PR動画も、マツケンにとっては驚きでもなんでもなかったのか。この動画で愛知県の観光客が激増したら、第二弾もきっと出る。いったいどこまでハジケるのか。考えただけでドキドキだ。

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