9月3日に北京で行われる中国の抗日戦争勝利70周年記念軍事パレードに約100人の老兵士が参加するが、彼らの平均年齢は90歳で、最高齢者は102歳であることが分かった。このなかには中国国民党軍の兵士だった約30人も含まれている。
ネット上では「炎天下の中で、パレードに参加して、体が心配。倒れるのでは」と懸念する声も出ているが、中国政府の担当者は「1人1人に医師と看護師を付けて、健康面で万全の態勢をとっている」と自信を示している。香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。
抗日戦争に参加した元兵士は中国全土で約50万人が存命しているとみられ、それらの人々には今年の戦勝70周年を記念して5000元(約10万円)の報奨金が贈られた。
中国政府は、パレード参加の30人を含む元国民党軍兵士約6000人にも報奨金を渡しているほか、パレード前日の9月2日には、共産党軍と国民党軍の区別なく、習近平国家主席から勲章が渡される予定だ。
彼らの世話を担当する中国民生省では1人1人に医師と看護師を付けて、健康状態を常時チェックする態勢を敷いている。
このほか宿舎として、北京中心部に位置する五つ星の北京首都ホテルを指定し、家族らも一緒に宿泊させるほか、食事も全て用意するなど細かい配慮をみせている。
とはいえ、パレード参加の老兵士の平均年齢は90歳だけに、さすがにネット上でも「倒れるような事態になれば、中国政府の責任が問われるのは不可避。いまからでも遅くはないので、パレード参加を止めさせるべきだ」などと老兵士の健康を懸念する声が多数寄せられている。