「reclusive」──その英単語の意味は「隠遁」「(社会からの)隔離、離脱」。そして、「世捨て人」と意訳される。
8月21日、英国でもっとも長い歴史をもつタブロイド紙『デイリー・メール』に躍ったその言葉が、英国内のみならず、世界中で話題を呼んでいる。指しているのは、ウイリアム王子の妻・キャサリン妃のことだ。
《彼女のドタキャンは図々しい、態度が大きい、わがままだと言われている。(中略)ウイリアム王子がケイトを大切にコットンウールで包み込むことは、妻を一種の「世捨て人」のようにしてしまう危険性がある》
ケイトとは、キャサリン妃の本名、ケイト・ミドルトンのこと。今年5月に第2子となる長女・シャーロット王女を出産した際には、日本のワイドショーでも大きく取り上げられるなど祝賀ムードに包まれ、幸せの絶頂にいたはずのキャサリン妃。そんな彼女が、なぜ「世捨て人」と断じられてしまったのだろうか。
そもそも騒動の発端は、7月15日に遡る。『ライフ・アンド・スタイル』という米国の雑誌のオンライン版で《ケイト・ミドルトンは女王から“怠け者”と呼ばれた──あだ名は「ほとんど何もしない公爵夫人」》という衝撃的な記事が掲載されたのだ。
《ウィンブルドンを観戦し、ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーとは面会したのに、国のために尽くした老兵士に会う時間を取らなかったキャサリン妃に対してエリザベス女王が激怒した。兵士との昼食会は7月10日で、ウィンブルドンの2日後、面会の2週間後のことだった》
キャサリン妃がテニスの試合観戦やハリウッド俳優夫妻と会談する時間は積極的に設けたにもかかわらず、退役軍人との昼食会は欠席するという、“公務に臨む姿勢”を痛烈に批判した。その後、キャサリン妃への批判的な報道は過熱していった。
《女王は公務をしないことから「怠け者のキャサリン」「何もしない人」と呼んでいる(中略)一家は11月には、またカリブの島での長期休暇にそろって出かける予定もある。優先順位を大きく間違えているというのだ》(『デイリー・メール』8月19日付)
《ケイトは夫の社交の付き合いから完全に消えたが、来年のカリブのロイヤルツアーにはしっかり姿を見せる》(『デイリー・メール』8月22日付)
そして冒頭のように、このままプライベートを優先し、公務から遠のくようであれば、キャサリン妃は「世捨て人」になる危険性があると報じられた。
※女性セブン2015年9月17日号