今季の巨人は球団史上最弱とファンの間で嘆かれるほどだ。打線の不振が目立つが、かといって投手陣に問題がないわけではない。たとえば元エース左腕の内海哲也(33)。今季は開幕に間に合わず、6月にようやく初登板した。
しかし7安打5失点と打ち込まれたうえ、両足が攣って4回途中に降板。直球は目に見えて遅くなり、最速137キロしか出なかった。7月29日の登板でもまた足が攣り、7回途中で降板する始末。8月の横浜戦で、6回4失点ながら今季初勝利を挙げ涙ぐんだ。
左腕の先輩、巨人OBの400勝投手・金田正一氏は、
「投手陣は頑張っているが内海はダメだ。投げていて足が攣るというのは、不摂生もあるが選手としてのピークを越えている証拠。ワシだって足が攣るようになって辞めたんだからな」
と、引導を渡す。巨人投手コーチも務めたOBの関本四十四氏は、内海の責任はもっと重いという。
「阿部(慎之介=36)の一塁コンバートは若い捕手の小林(誠司=26)を育てるためでもあったが、うまくいかなかった。その責任の一端は内海にもある。例えば工藤公康(現ソフトバンク監督)が城島健司を育てたように、ベテラン投手は新人捕手も育てなくてはならない。巨人では内海がこの役割を果たすべきなのに」
※週刊ポスト2015年9月18日号