9月2日に放送された『鳥人間コンテスト2015』(読売テレビ系)をご覧になっただろうか? 今年はディスタンス(距離)部門で35kmを超す歴代2位の大フライトが飛び出すなど、記録の面でもおおいに盛り上がった。結果は及ばなくても、足でペダルを懸命に漕ぎ、湖面すれすれを飛び続ける姿は感動的だった。…でも、ここで言いたいのはそんなことじゃない!
コンテストの舞台は、ご存じ日本一大きな湖・琵琶湖。では、「琵琶湖は何県にありますか?」。そう聞かれると、首を傾げる人も少なくない。もちろん答えは滋賀県なのだが、21才まで滋賀県で過ごした落語家、桂三度(46才)がこうボヤく。
「関東の人に『琵琶湖は四国にある』と自信満々で言われた時には、悲しくなりましたよ。『滋賀県って関西なの?』と驚かれることもしょっちゅうです」
高校卒業まで滋賀県にいたテツandトモのテツ(45才)は、大学進学のために上京して初めて、その知名度の低さに愕然としたという。
「『どこの出身?』と聞かれて『滋賀県』って言うと、『滋賀ってどこ?』と逆に質問されてばかり。『滋賀県って京都?』とか意味不明なことを言われたり…。日本一の琵琶湖もあるのに、こんなにみんなに知られてなかったのかと、すごいショックを受けましたね」
あまりの知名度の低さに、滋賀県民はみんな「なんでだろ~♪」と首を傾げて顔で笑い、人知れず心で泣いているのだ。
滋賀県の存在感の薄さはもはや全国区だ。マツコ・デラックスと村上信五がMCを務める人気番組『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)が6月、「滋賀県問題を調査した件」を放送し話題を呼んだ。
滋賀県民を小バカにする京都府民に「琵琶湖の水止めたろか」と反撃した滋賀県民だが、「滋賀県のいいところ」を聞かれると「京都に近い」と返答。これにはマツコも笑うしかなかった。
ことほどさように、多くの県民は「滋賀県を離れて初めてマイナーぶりを思い知る」のだが、近頃では滋賀県に住む子供たちも知名度の低さを自覚するまでになっていた。
8月21日、県内の小学生と三日月大造県知事が話し合う「小学生サミット」が県庁舎で開催され、県内25の小学校から6年生の有志47人が参加。児童たちは「知名度の低い滋賀県をもっと知ってもらえるよう頑張りたい」と述べたというから、なんとも健気ではないか…。
※女性セブン2015年10月1日号