NHK Eテレで放送中の子ども向け道徳番組『ざわざわ森のがんこちゃん』。1996年4月にスタートした同番組は、ざわざわ森で暮らす「新世代恐竜」の子ども・がんこちゃんを主人公にした人形劇ドラマ。がんこちゃんと仲間たちが繰り広げる珍騒動を通じて、子どもたちは挨拶や友達づきあいなどを自然と学べるようになっている。
来年で20年目を迎える長寿番組だけに、かつて幼少期にがんこちゃんに親しんでいた子どもたちの中には、親世代になっている人も増えている。そうした世代が、今、自分の子どもと一緒に『がんこちゃん』を見るようになっているのだ。現在25歳で1児の母であるAさんはが語る。
「子どもの頃は主題歌をいつも口ずさんでいたほど、『がんこちゃん』が大好きでした。子育てをするようになってから、今でも番組が続いていることを知ったんです。改めてこの番組のことを調べてみたら、物語の舞台が『人類滅亡後の地球』だということを知って驚愕(笑)。子どもの頃は、そんな壮大なスケールの物語だとは知らなかった。
がんこちゃんの声優さんは変わりましたが、昔と変わらぬ個性的なキャラクターと、はちゃめちゃで憎めないがんこちゃんは、変わらないままでうれしいです。『ママも小さい時に観ていたんだよ』と話しながら楽しんでいます」(Aさん)
現在26歳で、2児の母であるBさんも、子どもの頃にがんこちゃんが大好きだったという。
「大人になってからがんこちゃんを見ると、新しい魅力に気付かされます。『本当に子ども向け番組なの?』と思うような社会派なテーマが入っていたり、カタツムリが『うんち!』と連発したりと、結構前衛的で大人でも楽しめるんですよ(笑)。2人の息子と一緒に、親の私も楽しんで見ています」
10月からは小学校低学年向けの英語番組として、『えいごでがんこちゃん』の放送開始が予定されており、今後も親子両世代に愛される番組として続いていきそうだ。